今日の昼前位からお隣の子ヤギのユキちゃんが行方不明になった。朝は母ヤギと一緒にいるところを私もベランダから見たのだが、その後いなくなったとお隣のおばさんルーシーがが言っていた。
今日はかなり雨期らしく雨が降った1日だったので、夕方からはりきって畑をやろうと出て行ったところ、ユキちゃんの姿が見えないので私もおかしいなと思ってルーシーに尋ねたのだ。
盗まれたの？と聞いたら、この辺でヤギを盗む人はいないから単に1匹で遠くへ行ってしまって帰ってこないだけだろうとのことだった。母ヤギはずっと鳴いてユキちゃんを探しているようだった。さぞかし心配なことだろうとかわいそうになった。
私も探さないとと思い、畑はやらずその辺を探してみたが見当たらない。そのうちルーシーもお腹が減ったと一旦家へ帰ってしまったので、私も諦めて畑をやり始めたのだが、しばらくするとかすかに“メェェェー”という声が聞こえた。あっ、あれはユキちゃんの声に違いないと思って、その辺を見てみると、うちの畑の隣にある水道局のポンプ小屋の中からユキちゃんが出てきた。
左の方にある水色の四角い所がポンプ小屋。
フェンスの中から出て来れないようだったので、私が中に入って連れ出した。母ヤギのところへ戻すと半日何も食べてなかったせいかお腹がペコペコらしく、慌てて母ヤギのおっぱいにむしゃぶりついていた。あー見つかってよかった……とルーシー宅へ知らせに向かった。
で、お隣の玄関そばにいた母犬のそばを通りかかったとき、いきなり母犬が後ろから追いかけてきて、太ももに噛みつかれた。いつもは噛んだりしないのに、今日は私が家の敷地に入っていって子犬のそばを横切ったから気が立っていたのかもしれない。
そのままお隣さんにユキちゃんが見つかったことを知らせたら、みんな喜んでいた。で、ついでに犬に噛まれてしまったことを話したら、見せてというのでパンツを下ろして見せたら、穴が開いて傷になっていた。パンツは貫通してなかったし痛くもなかったので穴が開くほど噛まれていたとは全く思っていなかった。
その後、医療についても詳しいダン先生たちに聞いてみると、子犬がいる母犬は大丈夫だから狂犬病の心配はない、消毒しておけばいいとのことだった。お隣さんも狂犬病ワクチンを今年飼い犬にちゃんと打っていて証明書も持ってきてくれたので問題はなさそうだった。第一、服の上からで服が全く貫通していない噛まれ方だから感染しないのではないかとも思う。
で、問題なさそうだから病院に行かないでいいと思いますとお隣さんに言ったら、ロザーリオというお隣のおばあさん（最初に知り合いになった人）が“ダメダメ、病院にすぐに行ったほうがいい、ワクチンを打っている犬でも効いてない場合もあるから”とものすごい剣幕で勧めるので、そこの家に下宿中の親戚の娘さんで看護学生のJさんに病院へ連れて行ってもらうことにした。
お隣は、ルーシーの娘さんも看護師だし、ロザーリオの2人の娘さんもイギリスで看護師をしているので看護師一家なのだ。
ダン先生たちも言っていたが、こっちでは犬の飼い主が病院代などを支払わないといけないことになっているので、向こう持ちだそうだ。ダン先生たちは、今回の件は病院へ行く必要はないけど、お隣さんはおそらく訴えられたり面倒なことになったら嫌だからちゃんと医者に行ってほしいのだろう、それなら行ってもいいと思うよ、とのことだった。
ダウンタウンにある州立病院へ連れていってもらったが、すでに18時を回っていたのでERへ向かった。最初血圧や体温を測ったりはすぐやってくれたが、その後延々と待たされた。やっと先生が来たのだが、先生も子犬のいる母犬なんだったら大丈夫だけど、ということを言っていた。でも一緒に来てくれたJさんがワクチン打ってくださいとお願いしたので、先生は、じゃあ今日は狂犬病ワクチンは土日で打てないので月曜朝に来てください、ということで終わってしまった。
Jさんと旦那と私とでベッドに座ってかなり待っていた。
そんなわけで、今日は処方箋をもらって薬の飲み方など説明を受けただけ。Jさんが、薬は私たちが買うので、と言って薬局で買ってきてくれた。痛み止めと抗生物質のようだが、痛くないのに痛み止め？ 抗生物質も不要だろうと思えた。こっちの病院も日本と同じく、とりあえず不要でも薬を出しておくという感じなんだろうなぁ。
月曜日にまた出直しになったし、狂犬病ワクチンは1か月おきに一回ずつ、計3回打たないといけないらしいので面倒くさい。1本3400円と言っていた。
いつも噛まない犬にいきなり噛まれるという予想外のことで初めて病院へいくはめになったが、病院の雰囲気も分かって勉強になった。ERなので事故の患者さんやケガした人等がいたりしたが、何となく切迫感がないERだった。たくさんの人が並んでいたので患者は多いのだろうが。
