英自動運転AI車企業、過去最高額の資金調達に成功

British self-driving AI car firm wins record funding

出典:AFP=時事 Pixabay
【Insider Paper】AFPM 2024年5月7日 11時34分

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英国のハイテク新興企業ウェイヴ(Wayve)は5月7日、自律走行車向けの人工知能システム開発のため、日本のソフトバンクが主導する過去最高額の10億5000万ドル(約1000億円)の資金調達を発表した。

 

車両組み込み型AIのパイオニアとして2017年に設立されたウェイヴは、米テクノロジー界の巨人マイクロソフト半導体大手のエヌビディアからも資金の一部を確保したと声明で述べた。

 

データプロバイダーのディエルルームによると、この取引はAI開発の最前線にいるヨーロッパの新興企業の中で、これまでで最大の資金調達となった。

 

リシ・スナック英首相は、ウェイヴの発表を、AI分野における英国企業への過去最大の投資と称賛した。

 

EmbodiedAIと呼ばれるウェイヴの技術は、自動運転車が、あらかじめプログラムされた地図に依存する従来のシステムとは異なり、現実の環境から学習し、反応することを可能にする。

 

「この技術革新は、自律走行システムの使いやすさと安全性を向上させる大きな可能性を秘めており、ドライバーや歩行者、環境要素による予期せぬ行動など、厳密なパターンやルールに従わない状況を自信を持ってナビゲートする知能を自律走行システムに与える」とWayveは述べた。

 

同グループは、その技術が「あらゆる車両に周囲の状況を認識させ、多様な環境を安全に走行する力を与えることができる」と指摘した。

 

ソフトバンクの重役でWayve取締役の松井健太郎氏は、AIがモビリティに「革命を起こす」と付け加えた。

 

松井氏は声明の中で、「自動車は今や人間のように周囲の状況を解釈できるようになり、より高い安全基準を約束する意思決定の強化が可能になる」と述べた。

 

「この種の技術の可能性は変革的であり、交通事故の99パーセントをなくすことができる」と述べた。

 

ウェイヴの資金提供のニュースは、英国政府による自動運転車法案(道路やその他の公共の場での自動運転車の使用を規制するもの)が、今後数週間で議会を通過し、法律として成立する予定であることを受けて発表された。