EV購入者の2割が決断を後悔しガソリン車に戻るという調査結果


【Natural News】2023年9月8日  アルセニオ・トレド著 

https://www.naturalnews.com/2023-09-08-ev-owners-regret-decision-switch-gas-cars.html

 

電気自動車(EV)の初期導入者の多くが、その決断を後悔し、内燃エンジン車に戻ってしまうという研究結果が発表された。

 


ネイチャー・エネルギー』誌に掲載されたこの研究は、2012年から2018年の間にカリフォルニア州でEVを早期導入した4,160人を対象に行われた。

 

 


その結果、これらのアーリーアダプターの約20%がすぐにEVやプラグインハイブリッド車を捨てて内燃機関車に乗り換え、さらに18%のEVドライバーが次の車の購入でガスエンジン車に戻っていることがわかった。

 

 

研究著者らは、EVに固執する可能性が最も低いのは、唯一の移動手段として自動車に依存している人、つまり、基本的に自動車を1台しか持っておらず、他に代替手段がない人であることを発見した。

 

 

 

カリフォルニア大学デービス校交通研究所のスコット・ハードマンとギル・タルは、「一旦PEV(プラグイン電気自動車)を購入した消費者が、その車を所有し続けると仮定すべきではない。明らかなのは、このことがPEV市場の成長を鈍らせ、PEVの販売台数100%を達成することを難しくしているということだ」

 

 

ハードマンとタルは、EVが開発されてからのこの10年間で、EVの技術的特徴、快適性、安全性、航続距離の向上がもたらされ、大きく進歩したと指摘した。しかし、充電方法はほとんど変わっていない。

 

 

 

■■ EV専用インフラの不足が、より多くのオーナーをガスに逆戻りさせている

 


電気自動車に対する不満と同じくらい興味深いのは、専用の充電インフラがないこと、EV充電にかかる費用、EVを家庭で充電することの難しさなどから、多くの人が長期的にEVに乗り続ける可能性が低いということだ。

 

 

EVを捨てる可能性が高いアーリーアダプターは、概して若く、居住スペースを賃貸する傾向が強く、独立した家に住む可能性は低い。

 

そのため、EVのバッテリーを満充電に保つために必要な充電を確保することは、まったく不可能ではないにせよ、非常に難しい。

 

 

標準的な家庭用コンセントは一般的に120ボルトで、EVの専門家が「レベル1」と呼ぶ充電レベルである。

 

 

研究者たちによれば、その差は昼夜を問わない。

 

 

EVからガソリン車に乗り換えた人のうち、70%以上が自宅でレベル2の充電を利用できなかった。

 

 

ブルームバーグの自動車アナリスト、ケビン・タイナンは、「レベル2がなければ、EVを維持することはほとんど不可能だ」と指摘する。

 

 

タイナンは以前、フォード・マスタング・マッハEというバッテリー電気自動車のクロスオーバーSUVを所有していた。

 

 

自宅のコンセントに1時間プラグを差し込むと、マッハEの航続距離はわずか3マイルだった。

 

 

「一晩の航続距離は36マイルです」と彼は言う。「フォードに返却する前に、満タンで返却したかったので、オフィスまで運転して行き、そこにある充電器でプラグを差し込んだ。

 

 

比較のため、フォード・マスタングのガソリンを満タンにするのにかかる時間は平均3分である。

 

 

仮に公共の充電インフラが改善されたとしても、このような改善には意味がないことがこの調査でわかった。