ユーロ圏全域で物価上昇

サービス部門のコスト増でコアインフレへの期待は打ち砕かれた


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【RT】2023年7月1日

https://www.rt.com/business/579000-eurozone-core-inflation-rising/

 

6月のユーロ圏のコア・インフレ率は加速し、高水準を維持したことが、6月30日(金曜日)に発表された速報値で明らかになった。

 

ユーロを共有する20カ国のインフレ率は5.5%となり、アナリストの予測を若干下回った。

 

しかし、エネルギーと食品を除いたコア・インフレ率は高水準を維持し、サービス部門の物価上昇率も4月の5.0%から5.4%に上昇したため、5.4%に急上昇した。

 

 

DWSの欧州担当エコノミスト、ウルリケ・カステンス氏は、「コア・インフレ率は今後数ヶ月、5%の大台を大きく上回る可能性が高い」

 

ユーロ圏のコア・インフレ率は4月の5.6%から5月には5.3%へとやや低下したが、今回の悪化はヘッドライン・インフレ率の改善を上回る可能性がある、とエコノミストは警告している。

 

ブルームバーグのシニア・エコノミスト、マエバ・カズン氏は、「ベース効果と統計上の歪みが、今後2、3ヵ月にわたってコア・インフレ率の上昇を維持し、ECBは少なくとも9月まで利上げを実施する可能性が高い」と述べた。

 


消費者物価の伸びは、6月15日に22年ぶりの高水準に金利を引き上げた欧州中央銀行によって注意深く監視されるだろう。

 

欧州中央銀行は基準金利を25ベーシスポイント引き上げ4%とし、9年連続の利上げを実施した。