EUのインフレ率、歴史的な高水準を記録

食料とエネルギーコストの高騰により、EU全域で物価が上昇し続けていることがデータで明らかになった。

 

  

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統計局ユーロスタットが10月19日(水曜日)に発表したところによると、9月のEU物価上昇率は前年同月比10.9%に上昇し、EU加盟27カ国中、過去最高を更新した。

 

この数字は、8月の10.1%から上昇し、5ヶ月連続の上昇を記録している。前年同月比では3.6%であった。

 

一方、ユーロを通貨とする19の加盟国からなるEU圏の年間インフレ率は、8月の9.1%、昨年の3.4%から急上昇し、9月には9.9%になった。

 

物価上昇を牽引しているのは、やはり食料とエネルギーコストの高騰だ。

 

一方、欧州中央銀行(ECB)は7月と9月に積極的な利上げに踏み切ったが、懸念されるインフレ率の上昇により、さらなる利上げを求める声が強まっている。

 

欧州委員会は10月18日(火曜日)、中小企業支援と脆弱な家庭への支援を通じてエネルギー貧困に対処するための400億ユーロ(392億ドル)の支援を提案した。

 

EU首脳は10月20日(木曜日)に会合を開き、このパッケージを議論する予定だ。

 

ベルギーのアレクサンダー・デ・クロオ首相は、ジャーマンウェーブの発言を引用して、「ヨーロッパは真実の週を迎えている」と述べた。

「今週は当たるも八卦、当たらぬも八卦だ」と強調した。

 

EU最大の経済大国であるドイツは、エネルギー危機とコスト高騰に対処するため、2000億ユーロ(約1960億円)規模の計画を発表した。

 

救済策には、ガス料金の上限設定やエネルギー企業が上げた風前の灯のような利益への課税が含まれている。