スペイン全土で数千人が農民抗議デモに参加

Thousands join farmers' protest across Spain

出典:AFP=時事 動画スクリーンショット
【Insider Paper】2024年2月6日 11時20分 AFPBB News

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スペイン全土で2月6日(火曜日)、数千人の農民がトラクターで高速道路や主要インフラを封鎖し、欧州の農業政策に反対する大規模な抗議行動を行った。

 

地域農民シンジケート "ユニオン デ ユニオン "によって呼びかけられたが、WhatsAppで動員された活動家たちによっても呼びかけられ、抗議者たちは夜明けに、大きな町や都市につながる多くの道路を含む、何十もの道路分岐点に集まった。

 

ノースリーブの黄色いハイビスジャケットに身を包んだデモ隊は、スペイン国旗を振りながら、農村住民が一連の困難に取り組むのを助けるための具体的な措置を要求した。

 

「田舎なくして人生なし」と書かれた横断幕もあれば、別の横断幕にはこう書かれていた。「限界に達したら、あなたは死ぬ」

抗議者たちはまた、農業部門の不安定さについても警告した。

 

交通当局によると、マドリッド近郊のトレド県、南東部のムルシア県、北東部のセビリア県とジローナ県周辺では、トラクターがカタツムリのようなスピードで走っていた。

 

南部のマラガ港の当局者は、デモ隊が港へのアクセスルートを封鎖したと、X(旧ツイッター)で述べた。

 

ある穀物生産者はAFPTVの取材に対し、「過剰な官僚主義」と農民に押し付けられる「低価格」の負担を指摘し、「私たちをデモに駆り立てるような問題が山積している」と名前を明かさずに語った。

 

「田舎は声を上げる必要がある」。

 

同様のメッセージは、スペインの3大農業組合であるアサハ、コアグ、UPAからも伝えられた。彼らは2月6日(火曜日)のデモには参加しなかったが、今週後半、特に2月8日(木曜日)には西部の都市サラマンカで、2月9日(金曜日)には北部の港湾都市ビルバオで抗議行動を行う予定だという。

 

■■干ばつ
 

コスト上昇、燃料価格の高騰、インフレの高騰、官僚主義EUの共通農業政策(CAP)の更新や近々予定されている「グリーン・ディール」における環境要件などにより、農家が直面している苦境に対し、怒りに満ちた農家がヨーロッパ全土で抗議行動を起こしている。

 

EUの農業政策があまりにも複雑で、過度に制限的な法律があり、外国からの輸出品との不公正な競争を許していると非難してきた3組合は、2月2日(金曜日)にルイス・プラナス農相と緊急協議を行い、農相は対応策を検討することに同意した。

 

しかし、この協議は、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリアを含む多くのEU諸国で1月から生じていた危機を食い止めるには十分ではなかった。

 

「政府はこのセクターの懸念を理解している。私たちは事態を手に取るように理解しており、当初から彼らと緊密に協力してきました」とスペインの左派政権のスポークスマン、ピラール・アレグリアは語った。

 

政府は、14万人の農家が2億7000万ユーロ(2億9000万ドル)の補助金の恩恵を受けることになっており、現在進行中の干ばつの影響を受けている人々を助けようとしている、と彼女は言った。

 

また、テレサ・リベラ・エコロジー相は公共ラジオに対し、政府は干ばつによる農業セクターの懸念と、彼らが直面している「官僚的負担」を理解していると述べた。

 

「欧州の持続可能性目標、いわゆる欧州グリーン・ディールを、欧州の農業部門が求めるペースに合わせなければならない」と彼女は語った。

 

しかし、彼女はまた、EUの環境ガイドラインの政治的な「操作」を批判した。

 

EUのグリーン・ディール(気候変動を緩和し、環境保護を強化するための一連の法律)は、スペインの極右政党ヴォックスによって、イベリア半島の農業を「破壊」しようとしていると厳しく批判されている。

 

スペインは果物や野菜の輸出国として、しばしば ヨーロッパの菜園 と称される。

しかし、その農業部門は、ここ3年間イベリア半島を悩ませている降雨不足が主な原因で、困難に直面している。