中国のデカップリングはEUにとって自殺行為、ハンガリーが警告

米国は同盟国に北京との関係縮小を迫っている

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【RT】2023年6月28日

https://www.rt.com/business/578805-china-eu-decoupling-risks/


ハンガリーのピーター・シジャルト外相は、中国をEUの戦略的貿易パートナーであり、海外直接投資の主要な供給源であるとし、北京との関係を縮小する動きはEUにとって悲惨なことになると警告した。

 

 

6月27日(火曜日)に中国の天津で開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次会議でのCNBCとのインタビューで、同氏は「デカップリング」と「リスク回避」の両方がEU経済にとって「自殺行為」になると述べた。

 

 

「欧州経済を殺すことなく、どうやってデカップリングができるのか?」とシジャルト大臣は問いかけた。

 

同大臣の警告は、ワシントンから北京に対してより慎重なアプローチをとるよう圧力が強まるなか、EU諸国が中国に対する統一戦略を打ち出すのに苦慮しているときに発せられた。

 

米国は依然としてEUの最大の貿易相手国であるが、2022年には中国が欧州への主要輸出国となり、EU製品の第3位の買い手となった。

 

シジャルト氏は、ハンガリーは中国を脅威とは見ておらず、欧州委員会ウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長が3月の演説で欧州に中国への貿易依存度を下げるよう呼びかけた際に使った言葉である「脱リスク」の理由はないと強調した。

 

 

「我々は中国を、協力すれば多くの利益を得られる国として見ている」とハンガリー外相は説明した。

 

ヨーロッパの政治的雰囲気を「非常にイデオロギー的で感情的」と表現したシジャルト氏は、中国をライバル視するのは無駄だと警告し、他のヨーロッパの指導者たちにもっと理性的になるよう呼びかけた。

 

「中国と競争したいのなら、中国をライバル視したいのなら、われわれヨーロッパ人が負けるのは明らかだ。

 

「合理性、常識、現実、プラグマティズムの基本に立ち返り、中国と以前よりも緊密な関係を築かないか」とシジャルトは提案した。