ベルリンのカタールとの新しいLNG契約は、モスクワからの輸入を置き換えるには十分ではないとクラウス・エルンストは言う。
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【RT】2022年11月29日
https://www.rt.com/business/567368-germany-russian-gas-alternatives/
ドイツはカタールと供給協定を結んだ後も、ロシアの天然ガスに完全に取って代わる方法はないと、連邦議会エネルギー委員会のクラウス・エルンスト委員長は2日、警告した。
この日、長期エネルギー協定が発表され、2026年から年間最大200万トンの液化天然ガス(LNG)をカタールがドイツに輸送することが決まった。
この契約は少なくとも15年続くと言われている。
「連邦政府はカタールとのLNG取引を祝って、大きな数字を誇っている。
実は、この200万トンのLNGは、ドイツのガス消費量の3パーセントに相当する。
ロシアのガスに代わるものはまだないのだ!」と左派の政治家はツイッターに書き込んだ。
ブルームバーグによると、カタールとの契約は、ドイツが2021年に輸入するロシア産ガス量の約6%に相当する。
燃料はカタールにあるコノコフィリップスの合弁会社から供給され、建設中のブルンスブッテル浮体式輸入ターミナルに搬入される予定だ。
同通信は、ドイツ政府がチャーターした5つの輸入施設は、今後10年から15年で合計65億ユーロ(約6700億円)かかると明記した。
また、民間がチャーターしたターミナルも1つ計画されている。
ブルームバーグが引用した政府の試算によると、稼働すれば、ドイツの現在のガス需要の3分の1程度をまかなえるようになるという。
欧州最大の経済国であるドイツは、主に天然ガスに依存しており、早ければ2024年半ばまでにロシアのエネルギー輸入をすべて置き換えると公約している。