EU、ロシアのガスを完全に代替したと主張

EUは他の供給国からパイプラインガスだけでなくLNGも輸入しているとエネルギー担当委員は述べている。


       

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【RT】2022年11月23日

https://www.rt.com/business/567041-eu-russian-gas-substitution/

 

欧州連合EU)は、ロシアの天然ガス輸入を、信頼できる代替供給源からのLNGとパイプラインガスで完全に代替していると、カドリ・シムソンエネルギー委員が11月23日(水曜日)に開かれた欧州議会の本会議で述べた。

 

欧州連合EU)は11月24日(木曜日)、消費者のコスト高騰を防ぐためのガス価格上限案について議論する予定である。

 

「多様化、需要削減、共通の貯蔵政策、そして我々の #RepowerEU 行動は変化をもたらしている」と、シムソン委員は本会議後にツイートし、こう付け加えた。

 

「しかし、我々は警戒を怠らない必要がある」。

 

ロシアのパイプライン・ガスの代替は、米国からの液化天然ガスLNG)購入の増加を背景に行われたと、専門家はRIA ノボスティに語った。

 

欧州委員会によると、1月から8月にかけて、LNGを含むロシアからのガス輸入総量は390億立方メートル(bcm)減少した。

 

同期間、米国からのLNG供給量は年換算で約80%急増した。

 

昨年、ロシアはEUのガス輸入の約45%を占めた。

 

国際エネルギー機関(IEA)によると、モスクワはEUに155bcmを供給したが、今年の輸入量はその3分の1強(約60bcm)に落ちると予想される。


一方、調査会社キプレーのアナリストは今月、ロシアのパイプラインによるガス供給をLNGに置き換えることは、EUにとって大きなコストとなると警告している。

 

長期契約で供給されることが多いパイプラインガスと異なり、LNGはスポット市場で購入されることが多く、そのコストは何倍にもなる傾向がある。

 

一方、EUの購入量が増えたことで、途上国は裕福な国との価格競争を強いられるようになり、LNGの購入が困難になっている。