礼拝のあいさつ第一声は……

今日の礼拝のあいさつ第一声は……賛美と司会のガムさんの「Happy Earthquake!!」だった。
先週無事だったみんなは今週はみんな被災者となった。中には大きな被害を被ったメンバーもいる。でも私たちは地震や災害の中でさえ、神さまによってHappyなのだということだ。

日本の教会だったら不謹慎だと言われ、絶対言えないと思う。
でも私は性格的にもこう思う。苦難の時にこそジョークや笑いは有益だと。苦難の中の自分を客観的に見て笑えるのは余裕がないとできないことかもしれない。

今日はあや子さんが礼拝メッセージをした。考えたら私たちが来てから初めてかもしれない。

今回の地震の件についていろいろなメッセージが含まれていたが、目に見えるものすべてを失っても最後の最後に残るものはなんだろうか?ということを確認するものだったと思う。

ほとんどが市内かパングラオに住んでいる私たちの教会メンバーには幸い死人はなかった。では、助かった人たちにできることは何だろうか?と呼び掛けているメッセージでもあった。

身近な所では、郊外の町コルテスに住む教会のジョイミー&ライアンの建てて間もない家が壊れてしまい、本人も体調を崩して病院へいくこととなり、しかも職場が被災地支援をしているので、自分も重度の被災者ながら働かなければいけないという厳しい状態になっているようだ。
当日からテキストはしたけど返答がなかったので、ロード切れか電池切れかなと思っていた。

彼らはまだ新婚夫婦で、家を持つのをずっと楽しみにしていて、紆余曲折ありながらも少し前にやっと住める状態までの家を作って新生活を始めたばかりだったのに、こんなことになってしまった。
地震初日はFBにて“私たちは大丈夫です。ホームレスになってしまったけどホープレスではないから”と書いていた。

今はその地域での避難所となっている最寄りの教会で大勢で寝泊まりしているらしい。ジョイミーに直接会いにいく予定だったリッキーに、いつでもうちへ来てくれていいと伝えてもらい、私も再度テキストもした。返信があり“お礼と、今は避難所でも住めているので、必要になったらよろしくね”とのことだった。
夕飯の後、旦那と一緒に特にジョイミー&ライアンのためにお祈りした。まずは早く体調が良くなるように、休めるようにと願う。

地震後のことも段々いろいろなことが分かり始めてきた。
今日特にTW等で知ったこともあるが、日本そしてセブ等でも日本人・フィリピン人共にボホールの被災者を気にかけて、支援活動を行ってくださっている方々が思ったよりたくさんいそうなことだ。

ボホールなんて日本人にほとんど知られていない地名だし、地震だってそんなに知られていないように思う。実際うちの実家からは今朝になって電話があり“ボホール地震があったってTVで見たけど、大丈夫か?”という電話がかかってきたくらいだ。日本は台風続きでニュースも台風メインだろうから知らなくても当然かと思う。

私も仕事で日本とあれこれやり取りしているのに誰も知らないようで、あえてこちらからは言わないが、どうもそんなに知られていないんじゃないか?との印象は強まっていた。

そんな訳で、日本に支援を呼びかけてもインパクトもないだろうし、市内が壊滅してないので大したことないと思われそうだし、フィリピンの庶民〜貧しい人たちが被災した際のギリギリさは日本人には想像しづらいと思うので被害にも落差があるという現実を伝えるのがまず難しい気がしていた。

でも必要を知ってくれている人たちは思ったより居るんだと分かって励まされた。こっちにいるとあまりそれがよく分からない。でも、数の多い少ないにはかかわらず、分かってくれている人がいるとうれしいものだ。
私は震災3回目とはいえ、自分は毎度無事に終わっているが、今回ほど支援活動の必要を身近に感じたことはなかった。日本はいざとなったらインフラ復旧も早いしこっちとは能力的に全く違う(*311はインフラ復旧以外は別の話だけど)。

ボホールでは道路や橋の復旧が急務だが(そうすれば物資ももっとスムーズに配達できる)、そういった能力(重機や工具などがほとんどないから)がとても低い。
こっちは常夏で野宿できるのが本当に幸いだが、交通が閉ざされてしまった地域の人たちが飢えることがないように祈り、できることはしたい。