Calape(カラペ)へ食料配達

今日のAid Boholでの私たちの行き先は、ボホール北側の海沿いにある町、Calape(カラペ)だった。カラペには2度ほど教会メンバーで行ったことがある。

黒い☆印がカラペ(青い☆はタグビララン市)黒線は迂回路、X印は通行不可。

本日訪問した2か所は町の中心に近いバランガイ(町・村的な自治体)で、公設市場もやっており道路も生きているため陸の孤島的な大変さはないようだ。

本来は市内から南側の湾岸線1本で1時間以内で行けてしまう場所だが、湾岸線がマリボホックの橋の損壊で封鎖されているため、今日は内陸側の迂回ルートを使った。
迂回ルートも“急がば回れ”でダメージのない走りやすい道を通ることにした。ショートカットも人に聞きながら探せるかもしれないが、結局すごいラフな道で走りにくかったりして余計時間がかかる可能性がある。

今日は積荷も前回より少なく、バンに乗る人数も6人でみんなちゃんと座れたのでラクだった。
あとはバイク3台で4人、合わせて10人のチームで出掛けた。

今日のルートは、タグビララン→コレリヤ→バリリハン→カテグビヤン→トゥビゴン→カラペ

・コレリヤ→バリリハン→カテグビヤン

 

地すべり被害が多い。しかし今回のルート中では道路まで岩石が飛び出してきているような所はなかった。だいたい道路わきの被害。

バリリハンで今回まで一緒のチームだった看護学生のフェアとばったり出会った。今日はアーミーのチームで活動していた。毎日出動して頑張ってるなぁ。

 

家や建物にダメージを受けた場合、だいたい、防水シートで作った簡単なテントみたいなのを作って暮らしている。

・カテグビヤン→トゥビゴン

 

トゥビゴン港(Tubigon pier)近くの様子

 

トゥビゴン教会は損壊が大きい。この辺もずっと道路も無事で、見たところ全体的な壊滅はしていないが、所々、大きく倒壊している家がある。

 

塀が崩れている所も多い。右は学校の塀が崩れているところ。

・カラペ

 

カラペの町の中心付近。パブリックマーケット(ピンクの建物)も外の道路沿いにテントを出す形に変わっているが、賑わっている。

 

カラペ教会は外見上は特に損傷なし。ただ、教会の敷地内いっぱいに人が住むテント村ができている。
まだまだ余震の続く現在、どこでも皆、家や建物内で過ごすことを避けている。

 

今回の1つ目の食糧配布地に到着。人々がテントで集まっている場所。

 

壊れている家もちらほら。

 

手作りテントと、内部。小さい子が寝ている。

 

 

パストラ(=女性牧師)・トニーが現地の人にメッセージして励ます。今日はうちの教会のリッキーがチームリーダーで皆さんに挨拶をした。みんな真剣に聞いてくれていた。

次の場所へ移動して、また食料パックを手渡しする。パストラが話しているとき、涙ぐんでいる人もいた。

 

カラペの中では山の上のバランガイ、特にBinugawan(ビヌガワン)が一番被害が大きいとこの辺の方々に教えて頂いた。地すべりが激しかったようだ。
それで、このふもとの町のほうへすでに避難して来た人が多い様子。
あとは、カラペの離島のパンガンガン島も次いで被害が大きいと聞いた。こちらは橋が生きておりカラペから陸路での出入りは可能。

 

近くの病院。外側の損傷は見られないが、病院機能は外へ移している。これは市内も含め、大抵の病院でこういう感じになっている。入院患者も外に出されている状態。

カラペではなんと、消防署が激しく壊れている。消防士が近くにいたので話しかけたが“壊れてしまったよ…”と言っていた。

往路と同じルートで事務所へ帰還。運転の腰痛と肩こりでガムさんにマッサージしてもらっている旦那。ガムさんはマッサージがうまい。明日は私たちは出動せずお休みを頂く。

■まとめ

今回は孤立して車で入りにくいような地域ではなかったので、買い物等はできる場所だと思う。ただ、物を運ぶだけではなく訪問することも大事なことだ。

ボホール地震で必要とされるおもな物資支援

テントを作るのに使う大判防水シート+それを結ぶヒモ・ロープ類
組み立て式テント等
防水敷物・ゴザ(テント内で寝るための)
ブランケット
水・米・食料(缶詰・乾物・麺・スナック)
太陽電池式の懐中電灯やライト(乾電池式は電池が買えなかったり、買えたとしても電池が高価なので避けたほうがよい)
救急箱に入っているような(手当て用)救急用品等
上記物資の購入や配達のガソリン費用のための支援金

いろんな国から支援ツアーが来てくださっているようで、友人で本業は観光ドライバーのPさんは震災後から連日そういったグループを案内しているようだ。昨日は台湾人団体、今日は中国人団体ということで、物資を持って周ってくれている。地すべりの起こった危険な道も通っているという。

どんな形にせよ、現地へ来たり関わってもらえることは被災地の大きな励みとなるし復興の助けになるので感謝している。

■注意

被害の大きい(陸路が寸断されている)Loon(ロオン)やMalibojoc(マリボホック)等の町では、いくつかの店でガソリン代が80ペソ/リッター(それ以外の場所は現在通常57ペソ前後)にもなっていたり、米の価格がキロ45ペソ以上となっていたりして、いろいろなものの価格が釣り上げられている。
ただし、これはすべての地域、すべての店で起こっていることではない。