現地の民家はかまどで炊事

現地の民家はだいたいかまどで炊事している。
雨の日などのために家の中にもキッチンはあるが、火を使うときは大抵、外。
うちはアパートなので普通のキッチンだけど、一軒家だったり庭があったらかまどのほうがいい。美味しそうだ。

うちのアパートでもダン&マリー先生の部屋は駐車スペースと隣接しているため、外壁にくっ付けるようにして小さいバーベキューコンロが置いてある。昨夜は豚の大きな塊肉を焼いていてすごく美味しそうな匂いがしていた。焼き豚をスライスしてサンドイッチにするそうだ。

今日ジェッサが外のかまどでご飯を作っていたときに、かまどの火の起こし方を知っているか? と聞かれたので知らないと答えると、先にかまどに薪を並べておいて、乾燥させたココナツの葉にマッチで火をつけて、それを薪の下に入れ込むんだ、と教えてくれた。なるほどーココナツの葉か。

しばらくかまどのそばで話していると、ユキちゃんが1メートルくらいある塀をジャンプして登ってきて、かまどのそばまで塀の上を歩いてやって来た。
“レチョン(丸焼き)にするぞー!”“全焼のいけにえにするぞー!”とおどしてみたが、ユキちゃんには通じない。

さて、明け方チャコを外へ連れ出すとき、うっかり首のヒモまで外してしまい、チャコが逃げ出していった。焦った。追いかけたが当然のことながらなかなかつかまらない。
幸い、追いかけているうちに水道小屋へ入って行ったので短時間で捕まえることができた。

でもこっちのヤギは、たとえヒモを離しても際限なく遠くへ走り去ってしまうことはなく、その辺をうろうろするだけのようだ。

夕方、最近生まれたばかりの双子のヤギ含め、5匹のヤギを連れている小学生ぐらいの男の子がヤギを連れ帰りに来た。彼は自転車で来て、ヤギたちをくくっているヒモを全部外すと、ヤギたちは男の子の先を走って自ら家へ走って帰っていった。ヒモでくくっていなくても逃げないで自主的に家へ帰っていくことが分かった。

ただ、他の場合はみんな飼い主がヒモを持ってヤギを家に連れて帰っているので、ヒモを離した場合、彼のヤギのようにみんな素直に真っ直ぐ家に帰っていくのかどうかは分からない。
その双子のチビヤギをジェッサと捕まえて初めて抱っこしてみたが、メェェェーーー!と大声で叫んでお母さんが迫って来たのですぐ返した。

どこのヤギもペットではないのでなかなかヤギに触ることはできない。飼っている人たちがヤギ(たとえ子ヤギでも)を触って可愛がるというようなことを普通はしないからだ。だからヤギも人に触られ慣れていないので、触れそうで触れない距離を保って逃げていく。これは犬や猫でも同じかもしれない。飼い犬、飼いネコでも触って可愛がるという習慣がないようだ。