「地球上から人類を消し去る」可能性のある機能獲得実験

Gain of Function【America First Report】ロス・ポメーロ著、REALCLEARSCIENCE 2024年6月20日

https://americafirstreport.com/the-gain-of-function-experiment-that-could-eliminate-humans-from-the-face-of-the-earth/
Googleで「Frio Cave」(フリオ洞窟) と検索すると、テキサス州ウバルデ郡にあるこの洞窟は観光客の夢のように見える。

 

この洞窟には何千万匹ものメキシコオオコウモリが生息しており、日没直前には、その羽ばたく大群が暗くてじめじめした住処から流れ出し、空を曇らせるのを目撃することができる。

 

しかしフリオ洞窟には、観光客向けのウェブサイトでは触れられていない暗い歴史がある。50年以上前、2人の人間が洞窟探検中に狂犬病に感染したのだ。


コウモリが生息する洞窟を訪れた人間が狂犬病に感染することは、まったく驚くべきことではない。

 

コウモリは、多動、幻覚、発作、水への恐怖といった症状が現れると、人間にとって99%致死的な、この恐ろしい病気の保菌者なのだ。

 

何百万匹ものコウモリのうちの1匹に噛まれただけで、狂犬病の引き金となるリッサウイルスに感染する可能性がある。

 

しかし、今回の例では、どうやらスペランカーたちは噛まれなかったようだ。むしろ、空気中からウイルスに感染したようだ。

 

その後、科学者チームが調査を行った。その結果、狂犬病ウイルスは洞窟内の空の檻に入れられた動物に感染することが判明した。さらに、空気凝縮技術によって採取されたサンプルからウイルスが分離された。

 

このエピソードは不穏な予感をもたらした。人類にとって最も致命的なウイルスである狂犬病が空気感染したのだろうか?

 

はっきり言って、少なくとも超伝染性のヒトからヒトへの感染には至っていない。

 

洞窟の中には狂犬病を媒介するコウモリが大量に生息していたため、洞窟は感染の「ホットボックス」と化したのだろう。

 

狂犬病は、感染した動物に噛まれたり引っ掻かれたりすることでほぼ完全に感染し、日光と熱によって急速に不活性化する。

 

しかし現在では、安全のため、一般の人がフリオ洞窟に立ち入ることができるのは、洞窟の入り口付近に残るガイド付きツアーのみとなっている。


だからといって、狂犬病ウイルスが変異して空気感染しないとは限らない。狂犬病ウイルスはRNAウイルスであり、変異率が高いことが知られている。

 

実際、科学者たちは「さまざまな動物の宿主や地理的な場所で、この病原体の膨大な抗原変異体」を発見している。

 

さらに、2人のイタリア人科学者が2021年の論文で書いているように、「狂犬病ウイルスのタンパク質におけるアミノ酸の変異一つでさえ、その生物学的特性をかなり変化させることができ、例えば、その病原性を増大させ、ヒトにおけるウイルス拡散を増大させることができる。」 その結果、変異したウイルスは全人類にとって目に見える脅威となる。

 

このようなことが起こる可能性のあるもうひとつのルートは、研究者が遺伝子編集を利用して狂犬病ウイルスに手を加え、現行のワクチンを回避させたり、はしかやインフルエンザのように空気中に拡散する能力を持たせたりする「機能獲得」実験である。

 

機能獲得研究は、SARS-CoV-2(コビッド19の原因となるウイルス)を作り出す可能性がわずかながらあるため、最近、世間の監視の目を強めている。

 

フィラデルフィア小児病院の小児科教授で、ロタウイルスワクチンの共同発明者であるポール・オフィットは、最近のSubstackの投稿で、機能獲得による狂犬病の増強の可能性についてコメントしている。


効果的なワクチンがなければ、地球上から人間がいなくなるかもしれない。

 

良いニュースは、狂犬病ウイルスの感染力を高めようとする試みがなされていないことである。しかし、それは不可能だということでも、誰もやろうとしないということでもない。