2カ月で1年分の火災を引き起こしたEバイク、ニューヨーク当局が警告

ニューヨークのe-bikeショップで発生した火災の余波を調べる消防士と捜査員(2023年6月20日撮影) © AP / Bebeto Matthews

【RT】2024年3月3日ー18:35

https://www.rt.com/news/593697-lithium-battery-fires-new-york/ 

パンデミック(世界的大流行)時に人気が急上昇したバッテリー駆動の交通手段だが、その後、時限爆弾と化している。

 

電子バイクやスクーターに使用されているリチウムイオンバッテリーが、この2ヶ月間で2019年全体よりも多くの火災を引き起こしたと、ニューヨーク市消防局(FDNY)のチーフマーシャルが主張した。

 

ニューヨーク・ポスト紙の取材に応じたダニエル・フリン消防長は、FDNYが2019年に記録したリチウム電池が関係する火災は30件で、2021年にはその3倍以上の104件となり、昨年は268件に急増したと指摘した。

 

Post紙が引用した数字によると、2024年の最初の2カ月間で、すでに31件の火災が記録され、26人が負傷し、1人が死亡している。

 

インド人ジャーナリストのファジル・カーンは先週、ハーレムのアパートの廊下でリチウムイオン電池が燃え、死亡した。高層階の住民は建物内に閉じ込められ、18人が負傷した。

 

コロナウイルスが大流行した時期に、E-バイクやスクーターの人気が急上昇した。


「フリン氏は、粗雑な修理や、バッテリー・ユニット全体ではなく個々のバッテリー・セルの交換は、致命的な火災のリスクを高めると指摘した。」

 

「私たちは、人々が自分で修理や改造をしようとしたり、無許可の業者の店に行ったり、古いバッテリーを自分で交換しようとしたりするのを見てきました。私たちは、最も安価な選択肢を選ばず、メーカーに直接問い合わせるよう伝えています」

 

リチウムイオンバッテリーは過熱したり、本体に穴が開いたりすると発火する可能性がある。

 

リチウムは空気に触れると激しく燃えることがあり、いったん火がつくと、燃える化学物質が水に含まれる酸素を燃料として利用するだけなので、水で消火することは不可能である。

 

FDNYはこの問題と闘うためにリチウムイオン対策委員会を結成し、個々のバッテリーセルの修理を請け負う企業を定期的に査察している。

 

「リチウムイオンは人を殺し、これまでにも人を殺しており、このような営業を続ければ、さらに多くの人を殺すことになる」とローラ・カヴァナー消防総監は先月警告した。