イギリス、EU諸国からの電力購入を拡大 - 報告書

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https://www.rt.com/business/591092-britain-eu-power-imports/

再生可能エネルギーが石炭や原子力発電所の閉鎖を補いきれず、電力不足が発生

 

英国は昨年、EU諸国から過去最高の35億ポンド(約44億ドル)相当の電力を購入したが、これは再生可能エネルギーが石炭・原子力発電所の閉鎖に伴う需要に追いつかなかったためだと、ロンドン証券取引所(LSEG)のパワー・リサーチの調査結果を引用して、テレグラフ紙が今週報じた。

 

同紙によれば、フランス、ノルウェー、ベルギー、オランダからの電力輸入は、純供給量の12%を占めている。

 

フランスは11月までの1年間に英国に売られた電力の約15億ポンドを占め、ノルウェーは約5億ポンドを負担していた。

 

電力は、近隣諸国の集団的な回復力とエネルギー安全保障を強化するために設計された、相互接続ケーブルの成長ネットワークを介して英国にもたらされる。

 

「しかし、英国の発電所の閉鎖は、英国が近隣諸国に依存する代わりに、ますます一方通行になることを意味する」とテレグラフ紙は書いている。

 

議会のエネルギー安全保障委員会を率いるアンガス・マクニールは、こうした懸念に共鳴し、「フランスは手を揉むだろう」。彼は、「電力の流れも資金の流れも、全体として中立であることが理想だ」と付け加えた。

 

最近の石炭火力発電所原子力発電所の閉鎖は、イギリスの発電能力に深刻な影響を与えている。

 

一方、風力発電所太陽光発電所で発電されたエネルギーは、増大する需要を満たすには十分ではない。気象庁のデータによれば、昨年の風速はほぼ1年を通して20年平均を下回った。

 

LSEGパワーリサーチのアナリスト、ナタリー・ゲル氏は、「海外から安い電力を輸入する機会は、価格高騰の発生を抑え、全体的な卸売価格水準が相互接続がない場合よりも低くなる可能性がある」と結論付けた。