政府は電力不足を避けるため、化石燃料の使用を許可している。
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【RT】2023年8月28日
https://www.rt.com/business/581839-france-extends-coal-fired-power-plants/
ブルームバーグが報じたところによると、フランスは今冬の電力不足を回避するため、今後数ヶ月間、発電事業者が石炭をより多く燃焼する許可を拡大した。
フランスの電力の半分以上を供給する大手電力会社、フランス電力公社(EDF)の出力が、応力腐食の影響を受けた原子炉の問題により、この冬も過去のレベルを下回ると報じられているためだ。
フランスのエコロジー移行省は、風力発電と太陽光発電の出力とエネルギー消費の減少の見通しについて、「電力系統の緊張は現在、昨年の同時期よりも低い」と述べている。
「しかし、いかなる場合においても、フランス人のエネルギー供給の安全性を確保するために、あらゆる手段を講じなければならない」と付け加え、ウクライナ紛争が冬までに終結しない可能性や、冬そのものが 「非常に厳しい」ものになる可能性を指摘した。
同時にフランス政府は、国内に残る2つの石炭火力発電所の運転条件を厳しくした。
同省によると、発電事業者は今冬、昨冬の2,500時間から1,800時間(約11週間)までの運転しか許可されない。
政府の法令により、石炭火力発電所は二酸化炭素排出量1トン当たりにより多くの料金を支払わなければならなくなる。
EUは昨年、制裁政策の一環としてロシアのエネルギーを放棄することを決定したため、EUの電力価格は高騰した。
かつてEUへの電力輸出国であったフランスは、昨年の冬は近隣諸国からの電力輸入に大きく頼らざるを得なかった。
同国の発電量の70%を占める原子力発電所の多くは、メンテナンスのために停止している。