OPEC+が2024年に自主減産を実施、世界のエネルギー供給をさらに絞る


【Natural News】2023年12月8日 ローラ・ハリス著

 https://www.naturalnews.com/2023-12-08-opec-to-implement-voluntary-oil-production-cuts.html

石油輸出国機構OPEC)とその同盟国(OPEC+と総称)は、生産ベースラインをめぐる論争による数日間の激しい交渉と遅延の末、自主的な原油減産を実施することで合意に達した。


当初は11月25日から26日にかけてオーストリアのウィーンで直接開催される予定だったこの会合は、同グループの最大メンバーである西アフリカのナイジェリアとアンゴラの基準生産量をめぐる争いのために延期された。

 

OPECはナイジェリアの減産枠を日量178万バレルという提案からかけ離れた日量150万バレルに設定した。

 

アフリカ大陸第2位の原油生産国である南部アフリカのアンゴラでは、OPECは2024年の生産目標を日量111万バレルとしている。コンゴでは日量27万7000バレルの目標が提示された。

 

これらの数字は、6月にOPEC+加盟国が数カ国の生産目標を調整する複雑な取り決めに合意した時よりもかなり低い。

 

さらに、アンゴラとナイジェリアの両国は、OPECの意向に反し、割当量を上回る原油生産を計画している。

アンゴラは1月から日量118万バレルを生産する計画で、これは割当量をわずかに上回る。

 

一方、ナイジェリアは長年原油生産量が減少していたが、最近海洋活動の活発化により生産量が増加しており、2024年に日量200万バレルの原油とコンデンセートを生産するという野心的な目標を掲げて批判にさらされている。

 

サウジアラビアイラクアラブ首長国連邦クウェートカザフスタンアルジェリアオマーンも、1月から2024年3月末まで、合計で日量220万バレルの減産に踏み切る見通しだ。

 

ロシアも原油を日量約30万バレル、石油を日量20万バレル減産する。

 

世界有数の原油輸出国であるサウジアラビアは、日量100万バレルの自主減産を2024年3月末まで延長する。

 

今回の減産は6月からの減産に上乗せされるもので、2024年のガソリン価格の上昇につながる可能性がある。これはひいては、ジョー・バイデン大統領の再選の可能性にも影響しかねない。

 

■■ ガソリン価格の上昇がバイデン大統領の再選の可能性を脅かす

 

ジェイク・サリバン国家安全保障顧問、レール・ブレイナード国家経済会議理事、ジェフ・ザイアンス・ホワイトハウス首席補佐官、エイモス・ホクスタイン上級顧問を含むホワイトハウス高官は、9月に数回の会合を開き、不安定な情勢と2024年のガソリン価格高騰の可能性を恐れて、さまざまな国内外の政策オプションを検討した。

 

それ以来、政権はメモリアル・デーからレイバー・デーにかけての旅行やエアコン使用のピーク・シーズンが縮小するにつれて、価格が自然に下がるかどうかを注視している。

 

2022年6月のピーク以降、ガソリン価格は着実に下落していたにもかかわらず、8月には10.6%もの大幅な高騰を記録し、最近のインフレ率上昇の一因となった。

 

複数の情報筋によると、OPEC+加盟国のロシアとサウジアラビアが共同で輸出削減を決定したこと、旺盛な経済需要、地政学的緊張など、さまざまな要因が重なってガソリン価格が上昇したという。

 

さらに、リビアの洪水や、夏の異常気温によるメキシコ湾岸の製油所の減産など、最近の混乱も問題を複雑にしている。