制裁対象国からの商品は第三国経由で購入されているとの報道
銅板 © Getty Images / mabus13
【RT】2023年9月26日
https://www.rt.com/business/583574-eu-dependence-russian-commodities/
EU諸国はロシアからの重要な商品を、第三国経由で輸入することで大量に調達し続けていると、フィナンシャル・タイムズ紙が9月26日(火曜日)、税関データなどを引用して報じた。
それによると、商品取引大手のグレンコアは今年、ロシアのウラル鉱業冶金会社(UMMC)製の銅板を少なくとも5000トン購入した。
それらは7月にトルコからイタリアのリヴォルノ港に輸出された。
同アウトレットは、ロシアの金属取引は一律に禁止されていないと指摘した。
しかし、欧米の制裁措置の一環として、特定のロシア人ビジネスマンと金属生産者には制限が課せられている。
英国とEUは昨年、UMMCの幹部に制裁を課し、米国は今年7月、同社自体に広範な制限を導入した。
「グレンコアが制裁に違反したという指摘はない。しかし、この取引は、ヨーロッパが重要な商品をロシアに依存していることと、積み替えのハブとしてトルコの役割が大きくなっていることを強調している」とFTは書き、ドバイは「ヨーロッパにロシアの商品を輸入する仲買人の本拠地」にもなっていると付け加えた。
グレンコアは、今回の出荷がウクライナ紛争が始まる前に結ばれた契約の "最終部分 "であり、それ以来UMMCとの新たな取引は行っていないと付け加えたと報じている。
FTが引用した統計によると、今年1~7月のトルコによるロシア産銅の輸入量は15万9000トンと、2022年の同時期と比べて3倍近くに増加している。
一方、イタリアはトルコにとって最大の銅の輸出先となり、2023年には3%の伸びを示した、と同誌は書いている。
専門家は、EU諸国が "ロシア産銅の貿易ルートの不可欠な一部 "になりつつあることを示唆している。
欧州の政府関係者は、チュルキエ、中国、アラブ首長国連邦などの第三国を通じたロシアとの貿易が、西側の制裁の効果を妨げているとの懸念を示している。