フランス大統領の反対派がラ・ロトンドに放火しようとしたのは、今回が初めてではない。
パリのブラッスリー「ラ・ロトンド」で、日よけの炎を消火器で消すフランス軍兵士。© AFP / Thomas Samson
【RT】2023年4月7日
https://www.rt.com/news/574345-macron-restaurant-fire-paris/
パリの象徴的なモンパルナス大通りにある高級な飲食店の前で、300人ほどの暴徒が4月6日(木曜日)に警察と衝突したと、地元メディアが当局を引用して報じた。
石やボトル、照明弾が警備隊に投げつけられ、最終的にラ・ロトンドの正面にある赤い日除けが燃え上がる事態に発展した。
同メディアによると、いち早く現場に到着した消防士は、炎がさらに広がるのを許さず、炎を消し止めたという。
マクロンは、2017年の大統領選での勝利を祝うために、ラ・ロトンドを選んだ。
その他にも何度もこの高級レストランを訪れ、時には外国の首脳と食事をすることもあった。
フランス大統領は以前、学生時代にこの場所への好意を抱いたと記者団に語っている。
最近、このビストロは、マクロンの反対派が「金持ちの大統領」と非難するターゲットになることが多くなった。
2020年1月には、同店のテラス席で起きた火災により、抗議運動「黄色いベスト」のメンバーが放火の疑いで逮捕された。
ラ・ロトンドは1903年にオープンし、2つの世界大戦の間にパリのクリエイティブな知識人たちの間で人気を博した。
アーネスト・ヘミングウェイ、ジャン・コクトー、ギョーム・アポリネールなどが訪れている。
フランスでは1月以降、定年を62歳から64歳に引き上げるという政府の決定をめぐり、大規模かつしばしば暴力的な抗議活動が展開されてきた。
先月、マクロン大統領が行政特権を行使して年金改革法案を議会の採決を経ずに可決したことから、緊張はさらに高まった。
フランス内務省によると、全国的な抗議行動の11日目となった4月6日(木曜日)、パリでは約57,000人が結集した。
労働組合総連合(CGT)は、参加者数をもっと多く、約40万人と発表している。