リチウムイオン電池の価格が初めて上昇

    

 

【Zero Hedge 】BY:タイラー・ダーデン 2022年12月12日

https://www.zerohedge.com/commodities/lithium-ion-battery-prices-rise-first-time


電気自動車、スマートフォン、ラップトップ、その他あらゆるガジェットを動かすバッテリーに使用される鉱物であるリチウムは、世界が「グリーン」な未来を推し進める中、今年過去最高値に急騰した。

 

しかし、世界経済の脱炭素化の過程で、2010年にブルームバーグNEFが市場の追跡を開始して以来、初めて電池価格が年単位で上昇したのである。

 

10年間のデフレを経て、2022年の全産業におけるリチウムイオン電池パックの数量加重平均価格は、1キロワット時あたり151ドルとなり、昨年から7%上昇した。

 

ブルームバーグNEFは、来年も価格の上昇が続く可能性があると予測している。

 

「BNEFがバッテリー価格を調査してきた12年間で、バッテリー価格が毎年上昇したことは一度もなく、むしろ生産量の増加に伴って急激に低下している」とブルームバーグは述べている。

 

リチウム、ニッケル、コバルト、アルミニウム、マンガンなど、電池の製造に不可欠な金属のコストが上昇し、リチウムイオン電池パックの価格が上昇したのだ。

 

リチウム価格指数を見てほしい。

 

「リチウムの生産量が増える2024年まで、価格は再び下がらないと予想される」とブルームバーグは説明している。

 

リチウムイオン電池パックの上昇は、経済を脱炭素化するための価格が高価になるという、エネルギー転換における最初の赤信号になるかもしれない。

 

コンサルタント会社iLiマーケッツのダニエル・ジメネズ氏は最近、FTに次のように語った。

「今後3年間にリチウムを生産する企業は、異常に高い利幅を得ることになるだろう。しかし、新しい供給が開始されるまでは、リチウムイオン電池パックは高騰し、すでにEVの値ごろ感が懸念されるようになっている」と。