セルビアはクロアチアを経由するロシアの石油に大きく依存している
ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相
【National Files】by: カレン・マクエ 2022年10月11日
https://nationalfile.com/hungary-serbia-announce-plan-to-build-russian-oil-pipeline-to-belgrade/
ハンガリーとセルビアの両政府は、ロシアのウラル山脈からベオグラードまで石油を運ぶパイプラインを建設することに合意した。
流れは、ロシアからベラルーシ、ポーランド、オーストリア、ドイツ、チェコ、ハンガリーなど多くの東欧諸国に石油を輸送する世界最長の石油パイプライン、ドゥルジバ・パイプラインを広範囲に通過することになる。
ハンガリー政府が10月10日に発表したところによると、欧州連合(EU)が最近発動したロシアのエネルギー制裁の新たなラウンドで、クロアチアからの石油輸送が打撃を受けたという。
ウクライナ紛争をきっかけに発動された新たな制裁措置には、ロシアから第三国への海上パイプラインを通じた原油の納入に対する石油価格の上限設定が含まれている。
セルビアは現在、石油の輸入の大部分をクロアチアを経由するJANAF石油パイプラインで受けている。
この問題に対処するため、セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領とハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、「ハンガリーへの石油パイプラインの建設で合意した」とハンガリーのゾルタン・コヴァーチ国務長官(国際コミュニケーション・関係担当)は声明の中で述べている。
「新しい石油パイプラインは、友好石油パイプラインに接続し、セルビアに安価なウラル原油を供給することが可能になる」とコバックス氏は述べた。
また、セルビアの石油供給は現在、「大部分がクロアチア経由のパイプラインで行われているが、制裁が採択されたため、将来的には不可能だろう」とも述べた。
また、ハンガリーは、ドゥルジバ石油パイプラインの南支線から石油を受け取っており、この石油は同じくウクライナ経由でチェコやスロバキアに届けられていると、エポックタイムズ紙は報じている。
ロシアの石油輸出に大きく依存しているハンガリーは、ロシアのエネルギーに対するEUの積極的な制裁を強く批判してきた。
オルバン大統領は、制裁がエネルギー価格を押し上げると訴えているが、同国政府は先週の制裁措置に賛成票を投じることを選択した。
オルバン首相は最近、制裁措置について国民投票を実施すると発表した。
ハンガリー首相は、現在ハンガリーには約5〜6ヶ月分のガスが貯蔵されていると述べた。
また、ハンガリー首相は以前から、セルビアのエネルギー問題を必要に応じて支援する用意があると述べていた。
セルビアの国営石油会社NISは、ロシアの国営エネルギー会社ガスプロム・ネフチとガスプロムが株式の過半数を保有している。
セルビア政府がロシアと外交政策に関する長期的な「協議」を行うという協定を結んだことで、EUと米国は共に問題視している。セルビアは以前からEUへの加盟を目指していたため、摩擦が起きている。
ドイツのオラフ・ショルツ首相は10月10日(月曜日)、ベルリンでオルバン氏と会談し、ウクライナ危機について議論した。
オルバン氏はその後、ドイツの東欧・中欧との経済的なつながりを強化することを目的とした組織「ドイツ経済東方委員会」が開催した経済フォーラムで講演した。