セルビアは、ヨーロッパ全土が凍結する可能性があると警告している。

ロシアのガス価格に上限を設けようとするEUの試みは、この冬に問題を引き起こすとアレクサンダル・ヴチッチは主張した。

 

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【RT】2022年9月16日

https://www.rt.com/news/562969-serbia-russia-eu-gas/

 

 

セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領は、EUがガス価格の上限を設定する計画を進めれば、モスクワはガスの供給を完全に停止することを決定するかもしれないと、9月16日(金曜日)に警告した。

 

EUがそのような決定をすれば、ロシアはヨーロッパへのガスの供給を完全に停止することを決定し、そうなれば、ガスがなくなり、誰もが凍結することになる」とブチッチ大統領は述べた。

 

その場合、電力価格も現在のメガワット時あたり400ユーロから急騰することになると付け加えた。

 

この発言は、ハンガリーのオルバン首相との会談後に行われたテレビインタビューでのこと。

 

ヴチッチは、彼らが話し合った話題の中で、オルバンは「経済的に決定的なサバイバル」になると考えている、次の秋と冬について述べた。

 

ベオグラードでの共同記者会見で、オルバン氏は、EUの対ロシア禁輸措置について、「エネルギーの小人がエネルギーの巨人に制裁を加えている」に等しいと指摘した。

 

ブチッチ氏は、ハンガリー首相の発言をさらに詳しく説明し、エネルギー危機は家庭の苦難を意味するが、「主な問題は、誰の企業や経済がこの冬を生き残るかということだ」とTV Pinkに語った。

 

ドイツはこの問題に「金をつぎ込む」余裕がある、とヴチッチは言った。

 

フランスやスペインはそうかもしれないが、より小さなEU加盟国やセルビアはそうではない。

 

今週初め、フランスのエリザベス・ボーン首相は、スポット市場の電力価格が昨年の10倍に上昇する可能性があると警告し、2023年のガス価格は2021年からすでに5倍になっていると述べた。

 

ブリュッセルは、ワシントンの働きかけにより、紛争が続くウクライナ政府への支援とエネルギー源の「多様化」の必要性を理由に、ロシアの石油の輸入を全面禁止し(ハンガリーなど一部の加盟国は免除を受けたが)、天然ガスの量を削減する方向に動いている。しかし、米国はその差額を補うために、より高い価格で液化天然ガスを供給することができないでいる。

 

「欧州へのロシアのパイプラインガス供給に代わる適切な選択肢はない。シベリアやヤマル半島の資源や鉱区に匹敵する資源を供給できる国はない。ガスプロムが提示する条件で、パイプラインシステムを使って供給量を増やせる国はない」と、同社のオレグ・アクシューチン副会長は9月16日(木曜日)に述べた。