EUエネルギー相、圏内の電力消費量を10%削減することに合意

    Image: EU energy ministers agree to reduce bloc’s electricity consumption by 10%


【Natural News】2022年9月16日 BY:ベル・カーター

https://www.naturalnews.com/2022-09-16-eu-energy-ministers-agree-reduce-electric-consumption.html

 


欧州連合EU)加盟国のエネルギー担当閣僚は、全体の電力消費量を最低10%削減することに合意した。

 

 

ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)が見た文書案によると、EUの国々は特に、物価のピーク時に電力消費を少なくとも5%削減することになるという。

 

これは、秋から冬にかけてガスの消費量を15%削減するという昨夏の同ブロックの合意に続くものだ。

 

WSJによると、電力配給の提案は、EU加盟国のほとんどから支持を集めたという。

また、出席したエネルギー相は、必要な場合にはエネルギー配給措置を義務化することに前向きな姿勢を示した。

 

9月9日のエネルギー相会合では、消費者のエネルギー料金の高騰や、ロシア・ウクライナ戦争後の昨年1年間で約90%下落したロシアからの天然ガスの価格上限設定などが話し合われた。

 

しかし、天然ガスに価格上限を設ける計画をめぐって閣僚が衝突したため、会議は具体的な計画を立てることなく終了した。

 

EUのエネルギーコミッショナーであるカドリ・シムソン氏は、「ロシアの石油収入を抑制するための提案については何も決まっていない」と述べた。

 

しかし、彼女は、モスクワのガスに価格上限を設ける計画は合理的であると擁護した。

 

「この措置の背景には、ロシアが価格を吊り上げるために供給を人為的に操作・制限することで巨額の利益を得ていることがある」とシムソン委員は記者団に語った。"上限を設けることで、この利益を減らすことができる。」

 

天然ガス価格に上限を設けるというこの計画にもかかわらず、モスクワは依然として、石油の輸出を東へ、アジア市場へ流すことによって、何十億ドルもの利益を得ているのである。

 

 

■■ ヨーロッパを長く凍える冬にする価格設定

 


数カ国がロシアのガス価格に上限を設けることに同意すると声を上げた。

 

ベルギーのエネルギー大臣ティンネ・ヴァン・デル・シュトラウテンは、EUが暴走するガス価格に緊急にキャップをかけない限り、ヨーロッパの冬は「今後数年から十年」は「とてもひどい」ものになると警告した。

 

「何もしなければ、次の冬はひどいことになる」と彼女はつぶやいた。

「我々は、源流である欧州レベルで行動し、ガス価格の凍結に取り組まなければならない」。

 

また、ヴァン・デア・ストラーテンは、欧州の電力価格形成システムの見直しが必要であると発言した。

 

「今日、電気は、電気やガスの販売価格よりもはるかに低い価格で生産されています。生産コストと販売価格の間には、もはや何の関連性もない。」

 

一方、ドイツの経済・気候変動大臣ロベルト・ハーベックは、ロシアのガスに価格上限を設けることには賛成だ。

「ただし、ハンガリーのような国が賛成してくれればの話だ」と述べた。

 

しかし、ハベック氏の提案は、どうやら実現しそうにない。

 

ハンガリーは9月9日の総会前にすでに、価格上限を設けることはブダペストブリュッセルの利害に反するとして反対を表明している。

 

ロシアのガスに大きく依存している中欧の国は、輸入を拡大している。

 

しかし、EUは9月中旬までロシア産ガスの価格上限設定案を審議している。

 

これに対し、モスクワは9月1日、ロシア産原油の価格に上限を設ける国への原油など石油製品の輸出を禁止すると発表した。

 

ロシアのアレクサンダー・ノヴァク副首相は、「我々は非競争的に仕事をしないので、制限を課す企業や国家に石油や石油製品を供給しないだけだ」と述べた。

 

同副首相は、価格キャップは市場を完全に破壊すると警告した。

さらに、石油などの商品における市場メカニズムへの干渉は、世界のエネルギー安全保障に不安定な影響を与えるとも主張した。