ハンガリー首相、EUのジレンマについて概説

ハンガリーのオルバン首相は、EUの制裁政策に改めて反対し、ウクライナでの即時停戦を再び要求した。

 

【フリーウエストメディア】2022年10月23日

https://freewestmedia.com/2022/10/23/hungarian-pm-outlines-ukraines-dilemma/

 

オルバン:「制裁は民主的に決定されたものではない」

 

ベルリンで開かれた政治雑誌『キケロ』のパネルディスカッションで、彼は言葉を濁さなかった。

 

EUの対ロシア制裁政策は、その実施において原始的であり、その効果において破滅的である」とオルバン氏は述べた。

 

さらに、ブリュッセルの制裁政策は「ヨーロッパの利益を無視している」、ドイツとハンガリーの経済を「破壊」する一方で、モスクワが半年間でエネルギー資源を売って1年で稼ぐのと同じくらい儲かるように助けている、と説明した。

 

オルバン氏は、制裁は「知的に」、かつ強者の立場からのみ行われるべきであり、制裁手段そのものに反対しているわけではないと強調した。

 

オルバン氏は、ブリュッセルの政策が、「小人が大人を制裁する」、そして「小人が死ぬ」状況を招いたと、再度強調した。

 

「制裁を正しく使っていれば、エネルギー価格はこれほど高くならなかっただろう」とオルバンは語った。

 

オルバンによれば、欧州の長期的な関心は、ロシアのエネルギー依存を米国のエネルギー依存に置き換えることではなく、買い手である欧州は、経済的または政治的考慮に基づいて選択できる4つか5つのオファーをテーブルに置くことに関心があるからである。

 

「我々は、主人を変えるのではなく、独立を望んでいる」と首相は語った。

 

このとき彼は、「ハンガリーは平和陣営の一員である」ことを改めて明確にし、即時休戦と和平交渉を提唱した。

 

ハンガリーの指導者が、政治雑誌の編集長や『ベルリン・ツァイトゥング』紙の出版社主とパネルディスカッションに参加したことは、ドイツや海外のマスコミで広く報道された。

彼の提案のいくつかは「挑発的」とみなされた。

 

ジャーマンウェーブはオルバン氏の発言のほとんどを検閲した。

 

米露間の交渉を求め、バイデン政権が紛争を引き起こし長引かせていると罵り、バイデン大統領がプーチンの名前を呼んで行き過ぎたと言い、最後に平和のための唯一のチャンスはドナルド・トランプ氏の当選であると言ったのである。

 

これにより、ハンガリー首相は、紛争がウクライナとロシアの間ではなく、米国とロシアの間であることも強調した。

 

 さらに、「この戦争がロシアとウクライナの交渉によって終結すると考えている人は、この世界に生きていない。権力の現実は違うのだ」と述べた。

 

ウクライナは、米国から軍事的な支援を受けているからこそ、防衛的な闘争を行うことができるとオルバン氏は述べた。

 

戦争が続いているのは、アメリカがそう望んでいるからだ。

 

「だからアメリカはロシアと折り合いをつけなければならない。そうすれば戦争は終わるだろう」

 

オルバン氏は、老齢のアメリカ大統領をアメリカ側の交渉役として適切だとは考えていないことをはっきりと表明した。

 

アメリカ大統領は行き過ぎだ」と彼は言った。

 

バイデンはクレムリン主席のプーチンについて、両者の和平交渉が難しくなるような発言をしている。

 

「今、私が言っていることは、残酷に聞こえるだろう。しかし、平和のための希望はドナルド・トランプだ」とオルバン氏は述べた。

 

戦争が始まった後、バイデンはプーチンを「虐殺者」「戦争犯罪者」「殺人独裁者」と表現していた。