ハンガリーのピーター・シジャルト外相、地政学的および安全保障上の問題が根本的な原因であると指摘
ハンガリー外務大臣 Peter Szijjarto。© AP Photo/Darko Vojinovic
【RT】2022年10月12日
https://www.rt.com/news/564556-europe-energy-crisis-long-term/
ハンガリーのピーター・シジャルト外相は、10月12日(水曜日)に開かれたEUエネルギー相会合後、現在進行中の欧州のエネルギー危機は長期化し、2023年、2024年、そして場合によってはそれ以降も続くだろうと警告した。
「我々は今、歴史上初めての世界的なエネルギー危機を目の当たりにしており、それは長期的なものだ」とシジャルト外相は述べ、この危機は「安全保障と結びついた地政学的な構造的理由」によって煽られており、「長期的解決」を必要とするものだと説明した。
外交官は、「まだわずかながら常識を保っている国際機関」も、これは長期的な危機であり、「今年の冬だけでなく、次の冬も、その次の冬も」存在する問題だと警告している、と述べた。
また、シジャルトは、ハンガリーがロシアと合意に達し、タークストリームパイプラインを通じてガスを中断なく受け取っていることから、ハンガリー自身のエネルギー供給が確保されていることにも言及した。
「ハンガリー政府は、トルコストリームの物理的・法的機能の確保に特別な注意を払っており、これは我々の国家安全保障の基本的利益である」と述べ、ハンガリーのガス貯蔵施設は、年間消費量の48.2%で充填されているが、ヨーロッパの平均充填水準は現在26.9%であることを指摘した。
ハンガリーは、ロシアのガス大手ガスプロムから約80%のガス供給を受けている。
ロシアが多くの国へのガス供給を停止する中、ハンガリーは8月下旬にモスクワと、すでに合意している供給量に上乗せして供給する契約に調印している。
ハンガリーのオルバン大統領は以前、ウクライナで続くモスクワの軍事行動に対してロシアのエネルギーに対する「逆効果」の制裁を導入し、現在のエネルギー危機を引き起こしたとしてEU指導部を非難していた。
ブダペストは繰り返し、「ブリュッセルの失敗した政策」を改めるよう求めており、制裁は「それに託された希望を果たせなかった」一方で、欧州は「ゆっくりと血を流している」と指摘している。