現実逃避のEU:制裁をめぐるロシアとの戦いに敗れ始める

Image: Reality bites: EU starting to lose fight with Russia over sanctions

【Natural News】2022年9月20日

https://www.naturalnews.com/2022-09-20-eu-starting-lose-fight-russia-over-sanctions.html

 

 冬が近づき、大規模なエネルギー危機が迫る中、ロシアが優勢に見える今、欧州連合EU)は徐々に握力を失いつつある。

 

EUとその西側同盟国は、モスクワのウクライナ侵攻への対応として、様々な制裁を行った。

その対抗措置として、モスクワは、ロシアの天然ガスに大きく依存しているEUへの燃料供給を差し控え、切断することを決定した。

 

これに関連して、ハンガリーのタマス・メンツァー外務・通商担当国務長官は、EUがロシアに対する制裁を見直し、早ければ秋にもその一部を解除する可能性があることを明らかにした。

 

「現実はすべての国のドアをノックする」とメンツァー氏は述べた。

 

M1テレビに出演したメンツァー氏は、ウクライナを攻撃したロシアを罰するためにロシアの貿易に課された制限は、モスクワの行動を変えることができなかったと述べた。

 

それどころか、エネルギー価格の高騰を引き起こした後、増収で報われた。

 

モスクワは、石油の輸出をアジア市場に流すことで、今も数十億ドルを手にしているのだ。

 

一方、制裁を課した欧州諸国はエネルギー不足に直面している。

 

ニュースメディア「RT」は、EUの経済をロシアのエネルギーから切り離そうとする動きを批判したハンガリー議員が、外国から購入するガスに価格上限を導入する案に反対したことを確認したと報じた。

 

ロシアのアレキサンダー・ノヴァク副首相は、ロシアの原油価格に上限を設けるような国には、石油などの石油製品の輸出を禁止すると宣言した。

 

さらに、ハンガリー議会のラズロ・コヴァー議長は、制裁とそれに対するロシアの対応による経済的ダメージのため、ウクライナ紛争ではEUが真の「敗者」であると指摘した。

 

 

■■ イタリアの政党幹部、EUに対ロシア制裁の終了を要請


EUの一部のメンバーは、ロシアとウクライナの戦争が、実際にヨーロッパを経済崩壊へと急降下させていることを理解し始めている。

 

イタリアの極右政党レガ・ノルド(北部同盟)のマッテオ・サルヴィーニ連邦書記長はすでに、最近ある種の「ウクライナ第一主義」に共鳴しているように見える他の欧州指導者と仲間割れしている。

 

サルヴィーニ氏は、ロシアのエネルギー制裁は、エネルギー料金の高騰と供給不足の中で欧州の人々を「ひざまずかせる」だけだとして、EUに制裁をやめるよう促した。

 

また、ロシアのエネルギーを遮断することは、イタリアとその国民を苦しめるだけであり、彼らはわずかなエネルギーのために2倍、3倍、4倍の価格を支払わなければならないのだ、と付け加えた。

 

「そして7カ月後、戦争は続き、ロシア連邦の金庫は金で満たされている」とサルヴィーニはRTLラジオに語った。

 

9月25日に北部の町ボルツァーノで行われた総選挙のための集会で、サルヴィーニ氏はこう述べた。

 

「ロシア人を痛めつけるはずの制裁の代わりに、イタリア人とヨーロッパ人を盾、パラシュートで守る方がいい」と述べた。

 

現時点での緊急事態は、電気代とガス代だけだと指摘した。

「政治の片方がこれを理解していないのは深刻だ。これは大陸的、国家的な問題だ」と付け加えた。

 

一方、「未来のために共に」党のルイジ・ディ・マイオ伊外相は、サルヴィーニ氏の発言を非難し、最終的にはロシアのプーチン大統領に好意を示したいと考えていると非難した。

 

ディ・マイオは次のように述べた。

「制裁の問題は、イタリアの右派の中で非常にはっきりしている。彼らは一線を引いていないのだ」。