■ダニエル書 10-12章:
・今よりおよそ2520年前の記述です。
・ダニエルは10代の少年の時、ユダの王家の者だったために第一次バビロン捕囚(AD598年)に連れていかれました。
・ダニエルと言う名前は、「主は私の裁判官」と言う意味です。
・バビロン帝国(*新バビロニア帝国と同意)で宦官としてバビロンの王ネブカデネザルに仕えました。
・バビロン帝国で生涯を閉じました。イスラエルに帰還することはできませんでした。
・以下の箇所はダニエルの晩年の時のことです。彼はおじいちゃんになっていました。
・ダニエルは、はるか遠い遠い未来の預言を、御使いガブリエルより伝えられました。
・それゆえ、預言の意味は本人は、ほとんど理解できなかったのです。
・意味が分からないけれど、ダニエルは恐ろしくなって気絶したり、長期間伏せったりしていました。
・そんなダニエルを、御使いが励ましました。
・そして、告げられたことの意味が分からなくても、言われた通りに記述をしました。
・書かれたのは、おおざっぱに紀元前520年ぐらいの時代です。
(ダニエルはバビロン帝国でライオンの中に入れられて殺されるはずでしたが、御使いがライオンの口をふさいだことで死にませんでした)
10:11 彼(=御使いガブリエル)はこう言った。「愛されている者ダニエルよ、わたしがお前に語ろうとする言葉をよく理解せよ、そして、立ち上がれ。わたしはこうしてお前のところに遣わされて来たのだ。」こう話しかけられて、わたしは震えながら立ち上がった。
10:12 彼は言葉を継いだ。「ダニエルよ、恐れることはない。神の前に心を尽くして苦行し、神意を知ろうとし始めたその最初の日から、お前の言葉は聞き入れられており、お前の言葉のためにわたしは来た。
12:3 目覚めた人々は大空の光のように輝き/多くの者の救いとなった人々は/とこしえに星と輝く。
12:4 ダニエルよ、終わりの時が来るまで、お前はこれらのことを秘め、この書を封じておきなさい。多くの者が動揺するであろう。そして、知識は増す。」
12:10 多くの者は清められ、白くされ、練られる。逆らう者はなお逆らう。逆らう者はだれも悟らないが、目覚めた人々は悟る。
12:11 日ごとの供え物が廃止され、憎むべき荒廃をもたらすものが立てられてから、千二百九十日が定められている。
12:12 待ち望んで千三百三十五日に至る者は、まことに幸いである。
12:13 終わりまでお前の道を行き、憩いに入りなさい。時の終わりにあたり、お前に定められている運命に従って、お前は立ち上がるであろう。」
■ヨハネの黙示録 22章:
・今よりおよそ1925年前の記述です。
・ヨハネはイエスの弟子になった時は20歳前後か、あるいは10代だったかもしれません。弟子の中では最年少です。
・イエス様の12弟子で唯一生き残ったヨハネが、およそ紀元95年に書きました。
・ローマの迫害から、晩年はギリシャのパトモス島へ島流しにされました。
・ヨハネはおじいちゃんになっていました。
・振り返ると、イエス・キリストが見たことのない姿に変貌されていたので、ヨハネはその足元に倒れてしまい、死んだようになりました。
・自分の知っていたイエス様とは全く違う姿だったので恐れてしまったのです。
・ダニエルの書いた記述と、ヨハネの書いた記述は重なっている部分が多くあります。ダニエルは「この記述はあなただけに秘めておき、人に知らせないように」と命じられています。
・一方、ヨハネの時代(AD95年)が書かれた時代では、「人々にこの記述を広く知らせなさい」と命じられています。
・ヨハネも、ダニエルと同様、未来についての多くを事を理解できなかったと思われます。
・黙示録は御使いを通してヨハネが記述していますが、言われた内容をすべては理解できませんでした。
・AD95年に生きていた人間が、現在の私たちの2020年代より未来のことを何とか書き記していったというのは、ものすごく困難なことだったでしょう。
・ヨハネはパトモス島で生涯を閉じたと思われます。
(ヨハネもローマの迫害で殉教するはずでしたが、死なずに島流しにされました)
22:10 また、わたしにこう言った。「この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない。時が迫っているからである。
22:11 不正を行う者には、なお不正を行わせ、汚れた者は、なお汚れるままにしておけ。正しい者には、なお正しいことを行わせ、聖なる者は、なお聖なる者とならせよ。
22:12 見よ、わたしはすぐに来る。わたしは、報いを携えて来て、それぞれの行いに応じて報いる。
22:13 わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである。
【メモ】
◆ ダニエルもヨハネも10代から活動をしていた人物でした。
◆ ヨハネは、ダニエルの書いた旧約聖書のダニエル書を読んでいたでしょう。
◆ ダニエルには預言を封じろ、ヨハネには預言を秘密にしておいてはいけない、と告げられた。
◆ 今現在、聖書の預言は誰にも開かれて、読まれることができます。
◆ 黙示録(1章3節参照)「この預言の言葉を朗読する人と、これを聞いて、中に記されたことを守る人たちとは幸いである。時が迫っているからである。」と、イエス・キリストから御使いを通じてヨハネに告げられています。
◆ この聖書の預言を知ろうとして学ぶ人は幸いだと言われています。