ボホール震源の大型地震

今朝8時半頃、すごい轟音がして急に揺れ出した。地震だと思い速攻外に出た。
私の体感では震度2位だろうと思う。私は日本人だし地震自体は怖くないが、こっちの建物のモロさは未知数で怖いので瞬時に飛び出した。
日本だと家にいたほうが安全だが、こっちでは逆にすぐ家や建物の外に出ないといけない。うちの周囲は原っぱばかりなのでこういう場合に助かる。

震度1位で全壊する可能性もあり得ると思っていたが、今回、思ったより持ちこたえるもんだと分かった。うちの被害はグラスが2つ割れただけで、ご近所はTVや食器の破損という人が大半だった。家自体が壊れた人は近所にはいなかった。すぐそばの家1軒と廃屋1軒の外壁破損はあった。

 

お隣の人たちが別の場所に住む親戚などと携帯でやり取りして情報を収集していた。ラジオも役立っていた(ただしFMボホールでビサヤ語ニュース)。こういうときはラジオだなと実感。
今回の地震はお隣の73歳のロザーリオも今まで体験したことがない大きい地震だというので、ボホールの大半の人が初体験の規模だったのだろう。

お隣とその他ご近所さんたちで1日キャンプ状態。

M7.2で震源地は最初、ボホールとミンダナオの間とも聞いていたが、すぐ後で、セブ領事館から旦那に電話があり、津波警報は出ていないということと震源ボホールの真ん中、チョコレートヒルズのある町カルメンの深さ35㎞だったと教えて頂いた。領事館の人は震源地近くに在住邦人がいるかどうかを知りたかった様子だが、残念ながら私たちにはその辺に日本人がいるかどうかは分からなかった。

お隣のセブでも結構揺れたようだが、セブやボホール地震が起こるのは本当に稀なことで、そんな稀なことが近年起こり始めているのはいろんな意味で要注意だと思う。ずっと余震も続いている。

そのため、ボホール全土で被害があり、直後にロボックなどでも公務員やジプニー運転手等、死者が数人出ていた。以降も死者が各地で多数出たようだった。
ロザーリオは地震直後に会ったとき泣いていたし、その後も電話で家族と話しては泣いていた。彼らみんなで賛美し、祈っていた。

ボホールの人たちがかつて体験したことがないような状況になり、水も電気も止まり、町の機能もお店類も全てクローズしてしまった。モールも一部破損したり、車も被害を受けていたようだ。
水は普段からよく止まるため、うちはいつも汲み置きしてあり、非常食も置いてあるので役立った。

インフラについては一体いつ復旧するのか見当もつかなかった。あまりにも見当がつかないので割とどの家の人も皆外でピクニックのように集ってのんびりくつろいでいた。
私たちもずっとお隣の庭で食べたり喋ったりしていた。みんな楽しそうに見える。

夜もみんな集まって難民キャンプのように外でゴザを敷いて寝ていた。楽しそうにしていた。こっちの人も自分たちの家がもろい造りだということをよく認識していることが今回分かった。
ロザーリオはベッドを外に出して寝ていた。お隣やケアテイカーの家族のキャンプにも誘われたがものすごく蚊に食われそうなので家で寝ることにした。

 

昼ご飯はバナナと焼き魚とご飯。

うちのアパートの隣の部屋のご主人は地震発生時、ちょうどマウンテンバイクでバクライオンまで遠出していたようで、帰って来られてから様子を聞くと、バクライオン教会もハイウェイも壊れていたと言っていた。
クライオン教会は一部、ロボック教会とダウイス教会等いくつかのカトリック教会は全体的に壊れたそうだ。

電気や水道、NET等の復旧の見込みはしばらくないだろうなと、お隣さんも夜に備えてキャンプファイヤーの用意をしていたし、うちもローソクの光で早めに簡単な食事を作り始めた。
ところが夕方6時過ぎ頃、なんと電気と水が復旧してびっくりした。まさか当日復旧するとは思わなかった。ボホールもなかなかやるなぁと感心した。主に感謝。

また、セブ・日本その他からも安否を尋ねてくださるメール等を頂いて大変感謝だった。ご心配くださった皆さま、どうもありがとうございました。なにぶん、日本でニュースになっているかどうかすら全く分からなかったので……。

昨年2月のセブの地震の時はかなり市内がパニックになったと聞いたが、こっちは田舎のせいかみんな落ち着いていて、やることも何もないのでワイワイ楽しんでいた。同じアパートの女の子のミシェルも何故かうちに昼も夜も入り浸っていた。

  

ミシェルと彼女が撮ってくれた私たち。かなり写真をいっぱい撮っていた。

電気は復旧したが21時過ぎまでNETはつながらなかった。18日に定期刊行物の下版があり、私は非常に切羽詰まった状態になっている。これまで不思議と仕事の締切近くにNETの不具合や停電などがなかったため、こんなにヒヤヒヤ状態になったのは今回が始めてだ。でも思ったより早い復旧で本当に主に感謝。

地震も関係ないヤギたち

 

チャコ一家もユキちゃんもいつもと何ら変わりなく朝から夕暮れまでお腹いっぱい食べていた。ヤギは地震に鈍感なんだろうか。チャコの家も損壊はなかった。主に感謝。