融通がきかない大使館や役所や銀行窓口、その他もろもろに本日もまた疲弊しつつ……

連日、融通がきかない大使館や役所や銀行窓口、その他もろもろでたらいまわし、出直し、やり直し、大慌てのジェットコースター的日々になってしまい、仕事も確定申告も予定通りできていない。寝食の時間がむちゃむちゃになってきた。
そもそも役所などは日本語でも難しい場合があるのに、英語では私の英語力じゃ公的手続きの専門用語も分からんし、しんどすぎる。まぁこうして場数を踏むしかない訳だけど。
大使館へ提出する書類の翻訳依頼、認証申請などはギリギリ滑り込みでも、料金が高くついても日本にいる間にやっておいてまだよかったと思う。日本でこんな苦労してるのに、現地じゃどーなることかと思う。(日本でも大使館領事部窓口は英語だったが)

渡航まで残る平日はわずかなので、動ける1日1日が勝負状態。
旦那は明日退職だから明日以降は平日も動きが取れるけど、ここまで仕事や家の家事・雑務と並行してそういう手続きを先にやってきた私は先に疲弊してしまってる。苦手な作業なだけに……。
ビザ申請にあたっても、割とフィリピン政府の要望が変わっていくようで、急にこんな通達がきましたとか、こうしないといけなくなりましたとかいうお知らせが来るので、渡航までにいつ何時サプライズが来るか分からずひやひやする。

そんなこともあろうかと、手続き類の前にはちゃんと私に考え付くいろいろな場合を想定して電話で確認してから向かっているのに、現場で違うことを言われたりする。
もーほんとに、こういうことは日数に余裕をもってやらないと危険だな。とグチっても後の祭りだった……。

関係ないけど、今日戸籍謄本と婚姻受理証明書の英訳をお願いした会社の社長が、リタイヤメントビザ用書類の依頼がすごく多くなっていて、小さい会社なのに1日に1回はあると言っていた。(それじゃ大手の翻訳会社などにはもっと来てるんじゃないか?)
その人は私と同世代で東京・大阪・マニラにそれぞれ小さなオフィスを持ちながら仕事をしているそうな。10代からアメリカや欧州圏にもいたりで履歴がすごい国際的。そして大阪人だった。また大阪人か! 
先方が私の喋りから“大阪の人ですか?”と尋ねてこられ、“大阪のどこ出身ですか?”“八尾です““八尾!”“うちは枚方です”みたいな話から、翻訳作業を待っている間、話が弾んだ。いろいろおもしろい話を聞いたので書きたいが、また今度。

フィリピンのリタイヤメントその他でロングステイする人はすごく多くなっているが、帰国してしまう人もまた多いとその社長は言っていた。帰国理由で多いものは“デング熱などの病気にかかって嫌になった”“生計が立てられなくなった”“親の介護で帰国しないといけなくなった”などらしい。

デング熱は蚊が媒介するものだし、一体どの蚊がキャリアなのかなんて分からないからロシアンルーレットだ。予防のしようもない。ワクチンもない。
その社長いわく、デング熱は都会のほうがかかり易いとのことだった。以前別の人はセブ市内など都市ではかからなかったけど、田舎へ行った途端にかかったと言っていた。

で、その社長さんは違う型のデング熱を3回体験したらしく、次にかかったら命に関わると病院で言われているそうだ。3回かかったらアウトですよ、なんて言っていた。
蚊帳は買ったおいたが、現地でも蚊帳は売っているそうだ。なんだー。

病気を筆頭に、避難先にはまた新たなリスクがたくさん待ってる。今日仕事仲間のHさんにちょっと会えたのだが、Hさんの親しいカメラマンが今年に入ってからの福一の動向があまりにも危険だから、都内から青森に引越したらしく、“(私の)国外へ引っ越す判断はやっぱり間違ってないんじゃない? 自分も本気で考えないとなー”なんて言っていた。確かに私も国内、特に首都圏のリスクが大きすぎるだけに、引越の判断自体が間違いだったと思ったことは全くない。
ただし、新たな土地ではまた新たなリスクと戦っていくわけで、リスクってのはどこへ行っても結局はなくなりはしないのだ。“どの種類のリスク”なら許容できるか、そういう各自の選択でしかないんではないかと思う。放射能汚染は嫌だが、デング熱はいたしかたない、とか、そういう判断だ。