原油価格、2021年以来の安値に下落

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【RT】2024年9月10日‐19:55 ホームビジネスニュース

OPECが需要増加見通しを下方修正したため、ベンチマークであるブレントは70ドルを下回って推移している。

 

石油輸出国機構OPEC)が今年と来年の需要伸び見通しを下方修正したことで、原油価格は急落した。


世界指標のブレントは3.7%下落し、18:30GMT現在1バレル69.08ドル。

ブレントが70ドルを割り込むのは、2021年12月以来のこと。

 

米国の指標原油であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は、1バレル65.72ドルと4%以上急落した。WTI原油先物は2023年5月以来の安値を記録した。

 

OPECは27日の月例報告で、2024年の世界の石油需要は日量約200万バレル(B/D)増加すると発表した。

 

OPECは先月まで、2023年7月に初めてこの予測を発表して以来、この予測を据え置いていた。


今回の下方修正の大半は、世界最大の原油輸入国である中国が占めており、OPECは同国の2024年の需要増加見通しを65万B/Dに引き下げた。


OPECは、今後、中国の経済成長は引き続き堅調に推移すると予想される。


しかし、不動産セクターにおける逆風や、LNGトラックや電気自動車の普及拡大が、今後のディーゼルおよびガソリン需要を圧迫する可能性が高い、と警告した。

 

OPECはまた、2025年の世界需要の伸び予想を、前回予想の178万B/Dから174万B/Dに引き下げた。


報告書によると、OPEC+と呼ばれる石油輸出国機構とその同盟国の原油需要は、第4四半期に4380万B/Dになると予想されている。


石油需要の伸び悩みと世界的な地政学的緊張の中、OPEC+は2022年後半から一連の大幅な減産を実施してきた。

6月、OPEC+は13万B/D減産の4,087万B/Dとなった。

 

先月、OPEC+は減産の大半を2025年まで延長することで合意し、220万B/Dの自主的な追加減産を今年9月まで継続することになった。

 

同グループは、直近の減産を10月から開始する予定だったが、先週、原油価格が低迷していることから、計画を2ヶ月延期することを決定した。