サウジアラビア、逼迫する市場で原油価格を引き上げ


【ゼロヘッジ】タイラー・ダーデン 2024年4月6日土曜日 - 午後09時20分
ツヴェタナ・パラスコヴァ著 via OilPrice.com、

https://www.zerohedge.com/energy/saudi-arabia-hikes-oil-prices-increasingly-tight-market

世界最大の原油輸出国であるサウジアラムコは4月6日、中東の指標価格が上昇する中、5月分の大半の原油価格を引き上げた。 

 

サウジアラビアは2ヵ月連続で、アジア向け販売の主力原油種であるアラブライトの価格を予想以上に引き上げた。

 

アラムコは5月のアジア向けアラブライトの公式販売価格(OSP)をバレル当たり0.30ドル引き上げ、アジア向け中東産原油の価格決定基準であるオマーン/ドバイ平均価格を2.00ドル上回るプレミアムとした。

 

これは、OPEC+の減産合意が上半期末まで延長されたことを受け、アラムコが3月に4月分のアジア向けOSPを引き上げて以来、2年連続のサウジ原油のアジア向け販売価格の引き上げとなる。

 

アラムコの主力グレードであるアラブライトの価格は、4月のオマーン/ドバイ平均価格からバレル当たり0.20ドル引き上げられた。

 

これで5月の値上げ幅は0.30ドル/バレルとなり、今週初めにロイターが行った石油精製筋の予想上限となった。

 

ロイターが石油精製筋5社を対象に行った調査によると、5月のアラブライト原油価格は中東の指標原油に対して1バレルあたり0.20~0.30ドルの値上げが予想されていた。

 

ブルームバーグがトレーダーと製油業者を対象に実施した調査では、1バレルあたり0.10ドルの値上げが予想された。

 

中東の原油ベンチマークはここ数日上昇しており、需給逼迫と中東の地政学的懸念の中、今週ブレント価格が1バレルあたり90ドルを突破したことで、原油コンプレックス全体の上昇とともに上昇している。

 

サウジアラビアは通常、毎月5日前後に翌月分の原油価格を発表し、価格変更についてはコメントしない。

 

今週のOSPは、OPEC+グループの合同閣僚監視委員会(JMMC)が4月3日(水曜日)の会合で生産政策の変更を勧告しなかった後に発表された。