中東情勢の緊迫化で原油価格が急騰

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【RT】2023年10月18日

https://www.rt.com/business/585248-oil-prices-middle-east-conflict/

 

イスラエルパレスチナの紛争が激化していることから、中東地域における石油供給の途絶が懸念されている。

イスラエルパレスチナ武装組織ハマスとの紛争が中東の他の国々にも拡大し、世界的な石油供給の混乱を引き起こす可能性が懸念される中、世界の原油価格は10月18日(水曜日)に急騰した。

 

ガザ市の病院がミサイル攻撃を受け、医師や患者、避難している人々を含む数百人の市民が死亡したとみられることから、世界中の市場がリスクプレミアムを織り込んだ。両陣営は、この事件に関して互いを非難している。

 

ブレント原油先物は3%近く上昇し、1バレル92.50ドルとなり、米国のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は3%以上急騰し、1バレル89.27ドルとなった。両ベンチマークとも1バレルあたり2ドル以上上昇し、この2週間で最高値を記録した。

 

地政学的緊張以外にも、原油価格を押し上げた要因として、米国の原油在庫が10月13日(金曜)までの1週間に440万バレル近く減少したことが挙げられる。

 


さらに、第3四半期の中国経済が予想を上回る成長を遂げたことに加え、直近の政策措置の波が潜在的な景気回復を後押しし、世界第2位の経済大国である中国からの需要を喚起することは必至とみられている。

 

9月の中国の製油所処理能力は、前年同月比12%増の1日当たり過去最高を記録した。これは、ゴールデンウィーク期間中の輸送用燃料の旺盛な需要や、製造業活動の回復に対応するため、製油所が稼働率を引き上げたためである。