【Natural News】2024年1月9日 ベル・カーター著
https://www.naturalnews.com/2024-01-09-iran-shutting-strait-of-hormuz-brings-economic-riot.html
国際投資家であり、地政学の専門家でもあるニック・ジャンブルーノにとって、イランがペルシャ湾と世界を結ぶ狭い海峡であり、唯一にして最も重要なエネルギー通路であるホルムズ海峡を寸断することになれば、エネルギー価格が高騰する一方で、世界経済がたちまち大混乱に陥る可能性がある。
世界の産油国トップ10のうち5カ国（サウジアラビア、イラン、イラク、アラブ首長国連邦、クウェート）はペルシャ湾に面している。世界最大の液化天然ガス（LNG）輸出国であるカタールも同様だ。
代替ルートはない、とジャンブルーノは警告する。さらに、海峡の最も狭い部分の幅はわずか3.2kmで、米エネルギー情報局によれば、世界の石油輸出の40％以上、つまり約2100万バレル（15億ドル相当以上）が毎日この海域を通過している。
「イランは地理的に有利な場所に位置しているため、海峡を封鎖することは可能であり、誰もそれに対してできることはあまりないと警告する。「イランの地政学的な切り札だ」と彼は主張した。
イランは、イスラエルやアメリカが攻撃してきたら海峡を閉鎖すると宣言している。中東で地域戦争が勃発する可能性があり、イスラエルの滅亡とペトロダラーシステムの崩壊が予想されるため、アメリカは今度こそイランに対して行動せざるを得なくなる可能性がある。
アナリストや市場観測筋によれば、紛争が起きれば米国はイランへの制裁を強化する可能性があり、その結果テヘランはホルムズ海峡の船舶に対して報復行動を起こすかもしれないという。
さらに悪いことに、もし閉鎖が起きれば、米軍が再開通させるのに数週間かかり、それが成功するかどうかさえ誰にもわからない。ミレニアム・チャレンジ2002の戦争ゲームでは、そうならないことが示唆された。
ジャンブルーノはまた、イランによって海上航路が封鎖された場合、2100万バレルの石油が世界市場から排除される可能性があることを挙げた。
現在、世界の石油生産量は日量約9,400万バレルである。また、戦争が勃発した場合、原油価格は少なくとも、原油価格が4倍に上昇した1973年のオイルショックの時と同じような深刻な状況になるだろう、とアナリストは予測した。
今日、同じような動きがあれば、原油価格は1バレル300ドルを超えるかもしれない。
この投資家の予測は、ハマスとイスラエルの紛争が悪化すれば、テヘランが戦争に参戦し、ペルシャ湾のホルムズ海峡を閉鎖するかもしれない、というイランの強硬派議員の感情と同じであった。
ハッサン・ノロウジは、イランが戦争でどのような役割を果たすつもりかと質問され、「パレスチナ、シリア、イラクの抵抗勢力で十分だが、もし状況が危機的になり、われわれに（支援を）要請されれば、抵抗勢力を支援するためにイスラエルと戦争する可能性はある」と答えたと引用された。
バイデン政権が紛争に参戦した場合、イランはどうするかと問われ、「米国は直接参戦する勇気はない。もし参戦すれば、困難な状況に直面するだろう。攻撃したとしても、中東や西アジアの抵抗勢力が対抗できる。ホルムズ海峡を封鎖する可能性も低くない。もしアメリカが直接イスラエルを戦争で援助すれば、我々はホルムズ海峡を閉鎖するだろう」と直接警告した。
イランのホセイン・アミール＝アブドラヒアン外相も、ハマスに対する攻撃が続けば、戦争が拡大すると脅した。「パレスチナとガザに対する戦争犯罪の継続は、他の枢軸国からの反撃を受けるだろう。そして当然ながら、シオニストとその支持者はその結果に責任を負うことになる」と述べた。
■■米国はイランの船舶攻撃を抑止すると主張
2023年10月、米空軍中央司令部のアレクサス・グリンケウィッチ中将は、7月にF-35とF-16戦闘機をペルシャ湾に派遣し、駆逐艦と2500人の米海兵隊員を含む水陸両用強襲部隊を派遣することを決定したことが、イラン当局者の心に響いたようだと述べた。
「水上艦艇の存在感が増したことで、イランが海上輸送に対していかなる行動もとらないようになった。いい効果があった」
ロイド・オースティン国防長官は7月、イランがオマーン沖の国際水域で2隻の商業タンカーを拿捕しようとしたため、この海域への米軍の戦力追加を命じた。米海軍の報告によれば、イランは過去2年間にこの海域で20隻近くの船舶を拿捕したり、嫌がらせを行ったという。
一方、イランの国営メディアは、いくつかの船舶拿捕について、イランの行動は違法な燃料密輸に対抗するための努力の一環であり、少なくともいくつかの船舶はイランの領海内にいたと主張している。
