EU諸国、ロシアの石油収入削減を目指す - ブルームバーグ

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【RT】2023年3月15日

https://www.rt.com/business/573009-eu--russia-oil-price-cap/

 

 

既存の石油価格の上限を引き下げる提案により、モスクワは毎月6億5000万ドルの損失を被る可能性があると情報筋は主張している。

 

 

欧州連合EU)の3カ国は、モスクワの原油販売による収入を減らすために、ロシアの原油価格を現在の上限である60ドル以下に押し下げたいと考えていると、ブルームバーグが3月14日(火曜日)に報じた。

 

エストニアリトアニアポーランドは、価格上限を1バレルあたり51.45ドルに引き下げることを求めていると、情報筋は同メディアに語った。

 

各国の計算によると、この措置によりロシアの原油は市場価格より5%安くなり、ロシアの収入は毎月6億5千万ドル減少することになる。

 

EUの一部の国による原油価格の上限引き下げキャンペーンは、ポーランドのラジオ局「RMF FM」でも別途報道された。同局の情報筋によると、ポーランドの外交官は、現在の1バレルあたり60ドルという上限は、モスクワにとって寛大すぎると考えているという。

 

3月15日(水曜日)には、EUの代表者が価格制限の見直しについて議論を始めると見られており、変更を導入するためには加盟国の全会一致の支持が必要であるという。

 

RMF FMによると、この提案が承認される可能性は「十分にある」という。

 

12月、EU、G7諸国、およびその同盟国は、1バレルあたり60ドルの価格上限とともに、ロシアの海上石油輸入の一括禁止を導入した。

 

2月5日には、ロシアの石油製品のほぼすべての輸入を禁止し、ディーゼルなどの石油製品に価格上限を課す別の禁輸措置が開始された。

 

価格上限の目的は、モスクワの輸出による収入を制限する一方で、貿易の採算性を維持することでロシアの燃料を供給し続けることにあるとされている。

 

これに対し、ロシアは価格キャップ制度に基づく石油取引を一切禁じている。

 

2月には、欧米が課す価格上限を遵守する買い手への販売を停止するため、3月に日量50万バレルの原油を自主的に減産する計画を発表した。