EU委員長、抗議する農民との「コンセンサス」を望む

2024年1月26日、パリの南、サン・アルヌールでトラクターで高速道路を塞ぐ農民たち。AP Photo / Christophe Ena

【RT】2024年1月27日

https://www.rt.com/news/591354-ursula-farmers-protests-eu/

欧州委員会ウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、新たな「戦略的対話」によって、環境規制をめぐって続いている農民の抗議行動を鎮静化させることに期待を表明した。

 

フォン・デル・ライエン委員長は1月25日(木曜日)、ブリュッセルで開かれた地域社会や企業のリーダーたちとの会合で、「私たちは皆、事態を改善しなければならないという同じ危機感を持っている」と述べた。

 

フォン・デル・ライエンは、「農業に関連する話題に関しては、分裂と二極化が進んでいる」と嘆いた。

 

「私たちは対話によってこの二極化を克服しなければなりません」と彼女は述べ、欧州農業のための「新たな前進と共通かつ永続的な解決策」を見出す必要性を強調した。

 

「欧州農業の未来のために、互いの視点を理解し、共通の解決策を見出すための信頼関係を築いていただきたい。この対話は、私たち全員が苦闘している問題について、新たなコンセンサスを見出すことを目的としています」とフォン・デル・ライエン氏は出席者に語った。

 

ドイツの農民たちは先月から、オラフ・ショルツ首相に対し、年間3,000ユーロ(3,260ドル)にものぼるディーゼル燃料補助金の廃止案を撤回するよう要求し、トラクターで市道を封鎖している。

 

ドイツ政府は環境保護を理由にこの動きを擁護している。しかし農民たちは、この計画は農民たちを廃業に追い込み、彼らの生活を脅かすものだと主張している。

 

フランス、ポーランドルーマニアブルガリアでも同様の抗議運動が起きており、農民問題は今年末の欧州議会選挙に大きく影響すると見られている。

 

抗議者たちがトラクターなどの農業機械を使い、パリから出る主要幹線道路とフランスとスペインを結ぶ道路を封鎖したため、フランス政府は1月26日(金曜日)に農家へのディーゼル補助金を削減する計画を廃止した。