激変する金融危機の舞台となる世界的債務の急増


【Natural News】2023年12月22日  キャシー・B.著

 https://www.naturalnews.com/2023-12-22-skyrocketing-global-debt-major-financial-crisis.html

世界は記録的な債務残高を積み上げ、高金利の下で世界経済が継続できるかどうか懸念が高まっている。


近年の金融緩和政策は、経済の活性化を期待して借金を奨励するもので、借金が記録的な水準に達した。

 

金利が非常に低かった時代にはプラスに働いたかもしれないが、中央銀行はその後、物価上昇に対処するために金利を大幅に引き上げ、いまや世界中がその影響を感じている。

 

国際通貨基金IMF)の予測によると、世界の政府債務は今年97.1兆ドルに達し、2019年から40%増加する。

 

さらに、世界の公的債務は2028年までに世界のGDPの100%を超えると予測している。世界の債務残高の対GDP比がこのような水準になるのは、コビッド19パンデミック時のロックダウンの最盛期以来である。

 

国別に見ると、米国は世界全体の政府債務総額の34.21%という期待外れの高さを占めている。

 

中国は世界の債務の15.13%を占め、その大部分はインフラ・プロジェクトをカバーするために地方政府が発行したものである。

 

日本も11.12%と遠く及ばない。日本の債務残高対GDP比率は近年上昇し、255%に達している。

 

インド、イタリア、イギリス、フランス、ドイツなどはいずれも3~4%台だ。

 

政府について詳しい人なら誰でも、政府支出を大幅に削減できる可能性はほとんどないことを知っている。増税も選択肢のひとつだが、それにはそれなりの問題が伴う。

金利が高止まりしている現状では、債務スパイラルは拡大する一方だ。

 

アメリカの例を考えてみよう。9月15日、国家債務は33兆ドルを突破した。わずか20日間で33.5兆ドルに達し、現在は34兆ドル弱だ。

 

純利息は39%上昇して6590億ドルに達し、支払利息は23%上昇して2023会計年度中に8790億ドルに達する。

 

同時に、利払いは税収総額の3分の1以上を占めるまでに上昇した。つまり、政府は徴収する税金の3分の1以上を利払い費として支払っていることになる。

 

11月だけで、米国政府は国債の利息を賄うために800億ドル近くを支出しており、メディケア(790億ドル)や国防費(700億ドル)を上回っている。

 

現在世界中で起きている地政学的な緊張も、債務に大きな影響を与えるだろう。特に、すでに深刻な問題を抱えている米国が、ウクライナイスラエルのような場所に、戦争をするための手当てを与え続けているのだから。

 

■■ 危機を防ぐには変革が必要だと警告するエコノミストたち


欧州中央銀行の元チーフエコノミストであるピーター・プレートは、長期的な見通しは憂慮すべきものだと考えている。彼はロイターにこう語った。

 

「今日、多くの国々を見れば、財政危機からそう遠くないことがわかるだろう。事故が起きたり、いろいろな出来事が重なったりすると、不利な非線形のダイナミックなプロセスに突入する。それが現実的な可能性なのです」と付け加えた。