スウェーデンは現在、一部の宗教的過激派から「優先的な標的」とみなされていると、同国の治安責任者が述べた。
2023年7月20日、スウェーデン・ストックホルムのイラク大使館前でデモの準備をする警察。Caisa RASMUSSEN / TT NEWS AGENCY / AFP=時事
【RT】2023年8月17日
https://www.rt.com/news/581412-sweden-terror-threat-raised-islamists/
スウェーデンの国家安全保障局は、国内で相次いだコーラン焼却事件がイスラム世界全体の怒りに火をつけたことを受け、テロ警戒態勢を2番目に高いレベルに引き上げた。
スウェーデン安全保障局(SAPO)のシャルロット・フォン・エッセン(Charlotte von Essen)局長は8月17日(木曜日)の記者会見で、脅威レベルを5段階評価で3から4に引き上げたことを明らかにした。
この評価は、スウェーデン当局がスウェーデンとその国民に対して「高い」「具体的な」脅威を感じていることを意味する。
この決定についてフォン・エッセン氏は、ひとつの事件によってではなく、現在の状況を総合的に判断した結果だと述べた。
同政府高官は、「暴力的なイスラム主義内部の行為者による攻撃の脅威は、この1年間で増大した」と指摘した。
「スウェーデンはテロ攻撃の合法的な標的から、優先的な標的とみなされるようになった。
フォン・エッセンと並んで、国家テロ脅威評価センターのアーン=ザ・ハグストロム所長は、「スウェーデンがイスラム教徒を敵視する国であるというイメージを助長している」理由のひとつとして、「最近の宗教的経典の侵害の時期」を指摘した。
前回スウェーデンがレベル4のテロ警戒態勢に入ったのは2015年11月から2016年3月にかけてのことで、この時期はEUにおける移民危機の真っ只中であり、大陸ではイスラム国(IS、旧ISIS)によるテロ攻撃が繰り返されていた。
新たなテロ警戒態勢は、活動家たちがストックホルムでコーランを燃やしたり踏みつけたりして冒涜した数件の後に発令された。
イラクのデモ隊はストックホルム大使館を襲撃しようとし、イランの群衆はスウェーデンの国旗を燃やした。
トルコ、エジプト、アルジェリア、モロッコ、UAE、ヨルダンもスウェーデンを非難し、イラクは大使を追放した。
スウェーデンのウルフ・クリスターソン首相は、コーラン焼却事件を批判し、「破壊的な」行動が国家にとってのリスクを増大させると警告した。