ゼレンスキー、西側からの和平圧力を懸念 - NYT

ウクライナのゼレンスキー大統領は外交官に対し、後援者がロシアとの交渉による停戦を推し進める可能性があると語ったと報じられている。

7月12日、リトアニアのヴィリニュスで開催されたNATO首脳会議で、ジョー・バイデン米大統領と握手するウクライナのゼレンスキー大統領

Getty Images / ショーン・ギャラップ

【RT】2023年8月5日

https://www.rt.com/news/580879-zelensky-fears-western-pressure-for-peace-talks/

 

ウラジーミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、欧米諸国がロシアとの和平交渉の圧力を強め、過去2ヶ月間でキエフ軍数万人が死亡した血なまぐさい紛争に終止符を打つことを懸念していると報じられている。

 

 

ヨーロッパでここ数十年で最も血なまぐさい戦争の最前線で激しい戦闘が繰り広げられるなか、ゼレンスキー氏は8月2日(水曜日)に大使たちに、交渉による和平への道を見出すための圧力が今後数カ月で高まる可能性が高いため、事態はさらに難しくなるだろうと語った」と『ニューヨーク・タイムズ』紙は8月5日(土曜日)に報じた。

 

 

ウクライナの大統領は、8月2日(水曜日)にキエフで行われた外交官たちとの会合を、今週末にサウジアラビアで開催されるウクライナ和平サミットに向けた「緊急戦略会議」だと説明した、と同紙は伝えている。

 

「この会合は、今後数ヶ月の間に、ロシアを弱体化させようとするウクライナ外交の大きな動きとなることが予想される。

 

ゼレンスキー大使は、「公式、非公式、組織、メディア、文化外交、そして普通の人間の誠意の力」など、あらゆる手段を駆使して、同盟国と中立国の双方に「恒久的な平和への唯一の道はロシアの完全な敗北である」と説得しなければならないと大使たちに語ったという。

 

しかし、サウジアラビアで開催されるサミットに参加する多くの国々は、この紛争を「超大国同士の争い」であり、自分たちは参加したくないと考え、米国の圧力に抵抗している。

 

ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領の顧問であるセルソ・アモリム氏は、「これはロシアとウクライナだけの対立ではない」と語った。サウジアラビア主催のサミットで8月5日(土曜日)に遠隔演説した彼は、「これはロシアと西側諸国との間の長年の対立の一章でもある」と付け加えた。

 

 

ロシア政府関係者は、キエフの西側支援者は旧ソビエト共和国に数十億ドル相当の武器を送り続けることで、ウクライナの流血を長引かせているだけだと主張している。

 

 

ロシア国防省が8月4日(金曜日)に発表したところによると、6月初旬にキエフがドンバス地方で反攻を開始して以来、4万3000人以上のウクライナ軍が死亡している。

 

 


ロシアとウクライナの交渉担当者は、紛争が始まってから1カ月余り後の2022年3月、トルコ主催の会談で和平合意に近づいたと伝えられている。

 

「私たちが約束通りキエフから軍を引き揚げた後、ウクライナの指導者たちは「すべてを投げ捨て、歴史のゴミ捨て場に捨てた」と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は7月のアフリカの指導者たちとの会合で述べた。