アメリカ軍はウクライナで戦わない - ワシントン

米国もEUも、NATO加盟国個々の軍隊の対ロシア派兵を否定している


ファイル写真: アメリカ陸軍第87師団維持部隊の兵士たち。2022年3月11日、ジョージア州サバンナのハンター陸軍飛行場でヨーロッパに展開する陸軍第87師団持続支援大隊の兵士たち © AP / Stephen Morton

 

【RT】2023年6月29日

https://www.rt.com/news/578941-us-troops-not-ukraine/

 

ジョー・バイデン米大統領ウクライナに米軍を派遣する意向はないと、国務省のマシュー・ミラー報道官は6月29日(木曜日)、記者団に語った。

 

しかし、公然とロシア軍と戦っているわけではないとはいえ、敵対地帯で活動している米軍兵士の数は未知数だという。

 

「大統領は、米軍がウクライナに駐留することはないと明言している」とミラー報道官はワシントンの記者会見で語った。

 

ミラー氏は、今月初めにNATO加盟国(ポーランドバルト三国など)が、NATO全体を巻き込むことなくウクライナに部隊を派遣する可能性を示唆したラスムセン前事務総長をアメリカが支持するかどうか質問された。

 

ラスムッセンは、来月リトアニアで開催されるサミットでNATOウクライナに対する「安全保障」に合意できなかった場合、そのようなシナリオがあり得ると述べた。

 

ミラーの回答は、ポーランドやバルト諸国のウクライナへのミッションの可能性については直接触れていない。

 

一方、EUはそのようなミッションのアイデアを拒否している。

 

ウクライナに地上軍を派遣することは、戦争の当事者になることであり、ロシアと戦争することであり、EUNATOも、誰もそれを望んでいない」と、EU軍事参謀本部のエルヴェ・ブレジャン副提督は2週間前に述べた。

 


米国はウクライナ紛争から距離を置くというミラーの主張にもかかわらず、米軍はすでにウクライナで活動している。

 

国防総省は11月、「少数の」アメリカ軍がキエフアメリカ大使館を警備し、前線から離れて武器の搬入を検査していることを認めた。

 

4月には、国防総省の文書がリークされ、3月中旬の時点で14人のアメリカ軍特殊部隊と50人のイギリス軍特殊部隊がウクライナに派遣されていることが明らかになった。

 

現役部隊の他に、キエフ軍とともに戦っているアメリカ市民は未知数だ。

複数のアメリカ人がロシア兵に捕らえられ、昨年の夏には数百人がロシアによってウクライナで戦闘中とされた。

 

ロシア国防省は6月29日(木曜日)、ドンバスの都市クラマトルスクにあるウクライナ軍の臨時基地を6月27日(火曜日)にミサイルで攻撃し、「20人もの外国人傭兵と軍事顧問」が死亡したと発表した。

 

攻撃後、ソーシャルメディアに出回った未確認の画像やビデオには、アメリカ軍の制服を着た英語を話す軍人が基地から死傷者を収容する様子が映っていたとされる。

 

モスクワはすでに、アメリカとNATO代理人として紛争に関与しているとみなしており、ロシアのプーチン大統領は先週、西側諸国がロシアに対して「最後のウクライナ人まで 」戦争を仕掛けていると非難した。