2022年3月1日、リトアニアのカズル・ルーダで行われたセイバーストライクの軍事訓練中のリトアニア軍のメンバーたち。© Paulius Peleckis / Getty Images
【RT】2022年5月1日
https://www.rt.com/news/554816-drills-poland-nato-us/
■■ ポーランド軍は、演習は地域情勢とは無関係であると主張
ワルシャワがウクライナ西部の占領を準備しているというロシアの疑惑の中、ポーランドは2つの大規模な多国間訓練に参加し、そのうち1つは開催国であると、同国国防省が日曜日に明らかにした。
ポーランド国防省によると、ディフェンダー・ヨーロッパ2022(DE22)とスウィフト・レスポンス2022(SR22)は、5月1日から27日の間にポーランドを含む9カ国で実施される予定だ。
「両演習には、20カ国以上から約1万8千人が参加し、共に訓練を行う予定です。ポーランド国内での演習の部分では、約7千人の部隊と3千個の装備が見られる」と声明には書かれている。
ディフェンダー・ヨーロッパは、NATOとアメリカの「同盟国とパートナー間の準備と相互運用性を構築する」ことを目的とした、アメリカ主導の多国籍演習として定期的に実施されているものだ。
DE22の訓練はポーランドの複数の場所で行われ、ポーランドの兵士はアメリカ、フランス、スウェーデン、ドイツ、デンマーク、イギリスからの隊員と一緒に参加する予定である。
スウィフトレスポンス演習では、約550人のポーランド人兵士が、チェコ共和国およびドイツ・オランダの軍隊とともに、リトアニアとラトビアに派遣される予定だ。
国防省は、「このような合同演習は、NATOの基準と手順に従った訓練を通じて、NATO東部フランクの安全保障を強化する」と強調した。
また、この訓練は、潜在的な侵略者を抑止するために、現代の戦場における新たな課題に対応するための準備に貢献するものであるとも述べている。
軍は特に、DE22とSR22は「いかなる国も対象としておらず、現在の地政学的状況とも関係がない」と指摘し、ウクライナで進行中のロシア軍の攻勢を暗に指している。
ロシア対外情報庁のセルゲイ・ナリシキン長官は、ポーランドが「歴史的に帰属する」と考えているウクライナ西部を占領する準備をしているとワルシャワを非難しており、こうした確証が得られている。
ポーランドとウクライナ西部の「再統一」の可能性は、キエフを「ロシアの侵略」から守るという口実のもと、同国に「平和維持」ミッションを派遣するという名目で行われると、同局長は主張している。ワルシャワはこの主張を否定した。
ロシアは長年にわたり、NATOの東方拡大に対して懸念を表明しており、自国の安全保障に対する直接的な脅威と考えている。このことは、ウクライナが最終的にNATOに加盟する可能性とともに、モスクワが軍事攻撃を開始した主な理由として挙げられている。