フランスのスタートアップ、2050年に予想される「廃棄物の山」に対処するため、世界初のソーラーパネル再生工場を開設

Image: French startup opens world’s first solar panel recycling factory to address “waste mountain” expected by 2050
【Natural News】2023年6月14日(水) 記入者: ローラ・ハリス

https://www.naturalnews.com/2023-06-14-solar-panel-recycling-factory-potential-environmental-disaster.html

 

 何十億枚もの使用済みソーラーパネルの廃棄がもたらす差し迫った環境破壊に対処するため、フランスの新興企業が6月末までに、ソーラーパネルを完全にリサイクルするための世界初の専用工場をオープンする予定だ。

 

 

この工場は、ソーラーリサイクルの専門企業であるROSI社が所有し、捨てられたソーラーパネルの構成要素のうち、貴金属を含む最大99%を取り出して再利用することを目的としている。

 

ソーラーパネルの平均寿命は長くても25~30年で、専門家は、この比較的短い寿命が、より多くのソーラーパネルが使用限界に達するにつれて、世界はまもなく途方もない廃棄物問題に直面することを強いられると警告している。

 

オーストラリアのニューサウスウェールズ大学でソーラーパネルのリサイクルに携わるロン・デング氏は、「世界には1テラワット以上のソーラーパネルが設置されている」と指摘する。

 

「一般的なソーラーパネルの容量は約400ワットなので、屋根や太陽光発電所を含めると、25億枚ものソーラーパネルが(現在)使用されていることになります」。

 

ソーラーパネルのスクラップやリサイクルのための専門的なインフラが整備されていないことは、喫緊の課題となっている。

 

例えば、英国政府は、英国内に数千万枚のソーラーパネルがあることを認めているが、適切なリサイクル施設がないことを嘆いている。

 

エネルギーの専門家たちは、地球環境破壊を防ぐために早急に対策を講じるよう、世界各国の政府に求めている。

 

ROSIの新工場は、この問題に取り組むための大きな一歩となる。

 

この施設では、銀や銅などの金属を含む、ソーラーパネルの製造に使用される貴重な材料のほとんどを回収することを目指す。

 

これらの貴重な材料は、通常、抽出が困難であるため、リサイクルされ、より効率的な新しいソーラーパネルの製造に使用することができる。

 

従来のソーラーパネルのリサイクル方法は、パネルに含まれるアルミニウムやガラスの回収が中心だったが、それらの方法で入手したガラスの品質は比較的低く、新しいソーラーパネルの製造には不向きである。

 

 

 

■■ ソーラーパネル廃棄物は環境破壊につながる

 


フランス・アルプスの都市グルノーブルにROSI工場がオープンしたのは、世界中でソーラーパネルの設置が急増している時だ。

 

2021年、世界のエネルギー発電のうち、太陽光によるものの割合は22%増加した。

 

英国では、毎月約13,000枚の太陽光発電ソーラーパネルが設置されており、主に住宅の屋根に設置されている。

 

ソーラーパネルの利用が急速に拡大し、パネルの交換頻度が高まることで、将来的にスクラップパネルが大量に蓄積されることが予想される。

 

 

国際再生可能エネルギー機関の副所長であるユテ・コリール氏は、「今すぐリサイクルチェーンを構築しない限り、2050年には廃棄物の山になる」と警告している。

 

 

ソーラーパネルをどんどん生産するのは素晴らしいことですが、その廃棄物をどう処理するのでしょうか?」

 

コリアーは、2030年までに、世界には最大で400万トン(441万トン)の廃ソーラーパネルが発生する可能性があると指摘している。

 

 

「しかし、2050年には、その数は指数関数的に増加し、世界中で2億メートルトン(2億2000万トン)以上のスクラップになる可能性があります」