ドイツの工場受注は、機械・設備・雑車生産が大幅に減少した
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【RT】2023年6月7日
https://www.rt.com/business/577567-germany-factory-orders-drop/
ドイツの連邦統計局デスタシスが6月6日(火曜日)に発表したデータによると、4月のドイツの工場受注は、持続的な物価高により大規模な購入が減少したため、減少した。
製造業の新規受注は全体で前月比0.4%減となった。
予約の落ち込みは、2月から10.9%急落し、コビッド19ロックダウン中の2020年4月以来最大の落ち込みとなった3月に比べると小さいものだった。
しかし、昨年4月に対して受注が9.9%急落した昨年の数値と比較すると、その落ち込みは顕著であった。
今回のデータでは、産業部門ごとに受注に大きな差があることが明らかになった。
機械・設備製造は前月比6.2%減、船舶、鉄道、航空機、宇宙船、陸軍車両などを含む雑種車両製造は34%減となった。
これらの部門は、統計全体に特に強いマイナスの影響を与えたとデスタシスは述べている。
消費財と資本財の新規受注も、それぞれ2.5%と1.7%の減少を示した。
一方、電気機器と自動車は、それぞれ12%と2.4%の増加であった。
国内受注は、全体として1.6%の微増。一方、海外からの受注は1.8%減少した。
製造業受注の減少は、物価の上昇と金融引き締め政策が需要の足を引っ張っているためとアナリストは分析している。
ドイツは2四半期連続で経済が縮小し、正式にリセッション(不況)に突入した。
一方、ドイツ経済省は、「輸出志向の経済は、依然として弱い世界経済とユーロ圏からの注文の減少に特に苦しんでいる」と述べている。
コメルツ銀行のエコノミストによると、既存の受注残はドイツの産業を「数ヶ月間」支えるには十分かもしれない。
しかし、新規受注が少ないことから、今年後半は産業活動が「大きく落ち込む」可能性が高い。
「その後、産業界はドイツ経済の再収縮を引き起こす大きな役割を果たすことになりそうだ」