トルコはロシア制裁で欧米路線には従わない-外務省

アンカラは自国の経済的利益を最優先していると、同国の外交官トップが説明した。

プーチン大統領(右)と握手するトルコ外務大臣メヴルート・カヴソグル(左)

© Kayhan Ozer/Anadolu Agency/Getty Images

 

【RT】2023年5月8日

https://www.rt.com/business/575953-turkiye-stance-russia-sanctions/

 

アンカラは、欧米の対ロシア経済制裁を支持するつもりはないと、メヴルット・カヴソグル外相が5月8日(月曜日)のインタビューで主張した。

 

 

トルコのトップ外交官は、5月7日(日曜日)に行われる予定の大統領選挙と議会選挙を控え、リダー ハバ― TVチャンネルでこのコメントを発表した。

 

「米国とEUによる一方的な対ロシア制裁に参加するつもりはない。自国の利益と繁栄が第一だ」とカブソグルは説明した(TASS通信の引用)。

 

同大臣はまた、西側との関係発展を優先すると発言した野党の大統領候補、ケマル・キリクダログルを批判した。

 

カブソグルによると、現職大統領レジェップ・タイイップ・エルドガンのライバルであるキリクダログルは、発言に一貫性がなく、ある集会では、トルコとロシアの関係を危うくするものはないと述べたという。

 

3月には、ブリュッセルとワシントンが反ロシア制裁の実施と第三者経由の制裁品供給の停止を約束したことを受け、トルコがロシア向けの一部の輸送を阻止したとの報道がなされた。

 

トルコの貿易省は、この動きについて公式な確認はしていない。

その後、アンカラが欧州産の一部の制裁品のロシアへの輸送を再開したことが報告された。

 

EUは、同国が欧米の対ロシア制裁に参加しないことに繰り返し懸念を表明し、中東の同国がロシアの「中継基地」となり、経済封鎖を回避できるようになっていると非難してきた。

 

アンカラはモスクワの主要貿易相手国の一つであり、双方は経済協力の深化と二国間貿易の拡大を約束している。

 

昨年、トルコとロシアは経済協力のためのロードマップに署名し、二国間の貿易額を年間1000億ドルにすることを構想している。

 

また、ロシアの天然ガス供給を含む二国間貿易の決済通貨としてロシア・ルーブルを導入することでも合意している。

 

データによると、昨年の今頃、トルコはロシアへの輸出国トップ5の一角を占めるようになった。2021年には、米国、フランス、日本、ポーランド、イタリアを抑えて11位となった。