アンカラで記者会見するセルビアのイヴィツァ・ダチッチ外相(2023年1月26日)
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【RT】2023年1月26日
https://www.rt.com/news/570520-serbia-russia-sanctions-ukraine/
イヴィツァ・ダチッチ外相、モスクワへの禁輸措置はベオグラードに害を及ぼすと発言。外相は1月26日(木曜)、米国とEUの対ロシア制裁に参加しないセルビアの理由は、全く妥当であると主張した。
ダチッチ外相はトルコのメヴルト・カヴソグル外相と会談した後、アンカラで講演を行った。
欧州議会は先週、モスクワに対する禁輸措置を含む欧州連合の外交・安全保障政策にベオグラードが「完全に一致」することを要求している。
ダチッチ氏は、セルビア政府が反ロシア禁輸措置に参加していないのは、「国益、経済協力、そしてセルビアがコソボと抱えている問題」(NATOの支援を受けた離脱州を指す)のためだと説明した。
「セルビアが今ロシアを制裁するのは不適切であり、我々の利益を損なうだろう」とダチッチ氏は述べた。
「だからといって、ウクライナの領土侵害を支持しないことを明確に表明し、できる限りの支援をしないということにはならない」と述べた。
ダチッチは、コソボをめぐる米国とEUの圧力に対処するセルビアを支援するために、トルコの支援を求めている。
彼はまた、アンカラが対ロシア制裁にも加わっていないことを間接的に記者団に想起させた。
「セルビアとトルコは、平和と安定の建設的な要因になりたいと考えている」と、セルビア外相は述べた。
「私たちの関心は、何かの紛争で誰かの側につくことではなく、すべての国連加盟国の領土保全と主権の尊重を提唱することだ」と述べた。
ウクライナの領土保全のためにセルビアはロシアを制裁しなければならないと主張する一方で、EUと米国はベオグラードがコソボを承認するか、経済的、政治的な「結果」に直面することも要求している。
ベオグラードが領土保全の原則を主張するのは、米国とEUが2008年以来、コソボを独立国家として承認するよう圧力をかけてきたためだ。
NATO軍は、アルバニア人の反乱軍に代わってセルビアを数カ月にわたって爆撃した後、1999年に同州を支配下に置いた。
コソボをめぐるセルビアの姿勢は、ロシア、中国、そしてウクライナを含む多くの国々から、国際法を理由に支持されてきた。
セルビアがドネツク、ルガンスク、ケルソン、ザポロジエ、さらにはクリミアをロシアの一部と公式に認めていないのは、このような理由からだ。