世界の人口と権力の均衡が崩れつつある

The Global Balance of Population and Power Is Shifting
(AP写真/Rajesh Kumar Singh)


【PJMedia】by:リック・モラン 2023年4月22日 19時6分
   https://pjmedia.com/news-and-politics/rick-moran/2023/04/22/the-global-balance-of-population-and-power-is-shifting-n1689447

 

4月22日(土曜)国連は、今年半ばまでにインドが中国を抜いて世界で最も人口の多い国になると発表した。

 

これは、今後30年間で世界のパワーバランスを変えることになる、世界的な人口の大移動の氷山の一角に過ぎない。

 

 

中国は昨年、60年ぶりに人口を減らした。

 

アクシオスが報じたように、中国は最終的に日本と同じような状況に陥るだろう。

 

中国は、15年前に人口がピークに達し、政府は高齢者のケアと経済の活性化のためにオートメーションと外国人労働者に目を向けている日本と同様の課題に、より大規模にますます直面することになる。

 

人口の69%が15歳から64歳である中国では、若者(1歳から15歳の17%)が労働力になるのは難しいだろう。

 

一方、インドの人口と経済はG20の中で最も急速に成長しており、2030年には世界第3位の経済大国になる可能性がある。

 

アップル社をはじめとする企業は、しばしば中国を犠牲にして、インドでの製造を増やしている。

 

この国連の報告書を受けて、インドがより経済的に強力なアジアの巨人になり得るかどうかを分析する記事がすでに相次いでいた。

 

しかし インド経済は、労働力として参入するすべての若者に対して、まだ十分な雇用を創出できていないのだ。

 

国連報告書では、80%以上のインド人がインドの人口はすでに多すぎると回答し、63%が人口増加に伴う経済問題が最大の関心事であると答えている。

 

2080年、国連は地球上に100億人の人口が存在すると予想している。

 

そして、私たちはその人数を養うことができるのだ。

マルサス人が信じていることとは裏腹に、私たちは実に賢い種であり、「人口爆弾」の人たちが間違っていることを何度も証明してきたのだ。

 

しかし、食料を育てることは、今日、方程式の一部に過ぎない。

 

人間の人口を維持するためのより大きな要素は、まともな政府だ。

 

今日、人為的でない飢饉はなく、干ばつやその他の自然災害の影響を受けている国も含まれている。

 

 

地球上の人口の上限は、100億人よりも110億人に近いかもしれない。

 

しかし、それすらも当てにならない。

 

本当の問題は食糧生産であり、食糧生産がどこまで向上するかという予測は、当てにならない。

 

今日、私たちはサハラ以南のアフリカの人口爆発を目の当たりにしている。

 

サハラ以南のアフリカの人口は、他のどの地域よりもはるかに速いペースで増加しており、2050年にはほぼ倍の21億人に達すると予想されている。

 

この地域の人口動態は、他のどの地域とも著しく異なっている。

 

例えばナイジェリアでは、人口の43%が15歳未満である一方、65歳以上はわずか3%であり、女性一人当たりの出生率は5.1である。

 

 

政治的な不安定さは、貧困や無知と同様に、それらの国々での開発を妨げるだろう。

 

そして、その地域からの難民の数は急増している。

 

この地域の状況が大きく改善されるとは考えにくく、現状を鑑みれば、大多数の人々にとって悪化する一方である。