エネルギーコストの高騰により閉鎖された英国の温室

ウェイトローズの空の棚、パットニー・エクスチェンジ・ショッピング・センター、ロンドン、イギリス。写真提供:ジョン・キャメロン

 

【フリーウエストメディア】2023年2月28日

https://freewestmedia.com/2023/02/28/uk-greenhouses-shut-down-due-to-high-energy-costs/



エネルギー価格の高騰により、農業は疲弊し、生鮮食料品は配給制にならざるを得ない。

 

英国ではエネルギー価格の高騰により、多くの農家が冬作物の栽培に使用する温室を制限している。

 

 

BBCの報道によると、このため、スーパーマーケットで初めて各種野菜の配給が行われるようになった。

 

トマト、ピーマン、ラムレタス、カリフラワー、キュウリなどの畑作物は、限られた量しか販売されないこともあるという。

 

一方、卸売業者は他の国から新たな仕入れ先を探している。

しかし、これでは収穫物がヨーロッパまで長距離を移動しなければならず、環境のためにはならない。

 

これまでのところ、農家は公的支援の恩恵を特に受けているわけではない。

それが今、消費者に影響を与え始めている。

一年中手に入る安価な食品は、やがてヨーロッパでは過去のものになるだろう。

 

 

 

■■ ラバトの市場には「基本的な商品は十分に供給されている」

 

 

英国の消費者は、高い電気料金が英国の温室で栽培された農産物に与えている影響は、「気候変動」によるものだと言われている。

そのため、英国政府はモロッコの「悪天候」を非難している。

 

しかし、状況はまったく違う。

ロッコ政府のスポークスマン、ムスタファ・ベイタスは、2023年の初めから2月22日までに、生産、貯蔵、卸売・小売販売の64 034ヶ所が検査されたと述べた。

 

これらの介入中に、価格と品質の面で3,325件の違反が記録されたと、バイタスは政府評議会の会議後の記者会見で、管理作業の結果や押収品の状況に関する質問に答えて述べた。

 

共同委員会は「有効な基準に適合しない」400トンの製品を押収・破棄し、使用可能な製品はすべて公売にかけられたと付け加えた。

 

同大臣は先に、市場には「基本的な製品は十分に供給されている」と強調していた。

 

 

 

■■ イギリス、遺伝子組み換え食品を導入へ

 


英国では、リーバレー生産者協会(LVGA)が同国の作物の約75%を生産している。現在、ハウスの半分が空っぽで、生産量は最大60%減少する見込みだという。

 

イングランド銀行のアンドリュー・ベイリー理事は昨年6月、食料価格の上昇について「黙示録的」な言い方をしたことを謝罪している。

 

こうした悲惨な警告は、遺伝子組み換え(GM)作物への道を開く法案提出への支持につながっており、新しい食糧法が英国議会を通過する見込みだ。

 

 

 

■■ 英国だけの問題ではない

 


多くの温室生産者が、現在の暖房費や人件費をまかなうことができず、事業を断念している。

 

これまでのところ、国は温室生産部門への支援策をまったくとっていない。

 

ブルガリア温室栽培農家協会によると、「周知の通り、農業分野の中で最もコストのかかる産業の一つであり、ガスや電気の価格に直結している」という。

 

ロイター通信によると、エネルギーはコストの20〜30%を占めるため、オランダ企業の収益性も影響を受けている。

 

ABNアムロが行った調査では、ガスと電気の価格が2019年の水準の約5倍に跳ね上がったため、エネルギー価格の上昇により、オランダ企業の今年のコストは約220億ユーロになると予測されている。

 

最も影響を受けるのは、年間売上高が約80億ユーロに達するが、エネルギーがコストの20~30%を占める温室製造業である。

 

すでに温室栽培 オランダのグループメンバーの40%が、過剰なエネルギーコストのために、赤字で操業している。