オーストラリア最大の銀行が、金融取引を通じて顧客の炭素排出量を追跡調査中

Image: Australia’s largest bank is now tracking the carbon emissions of its clients through their financial transactions

 

【Natural News】2022年10月24日 by:アルセーニョ・トレド

https://www.naturalnews.com/2022-10-24-australia-bank-tracking-emissions-through-financial-transactions.html

 

オーストラリア最大の銀行が、顧客の購入が気候にどのような影響を及ぼしているかに基づいて、顧客の二酸化炭素排出量の追跡を開始した。

 

オーストラリア・コモンウェルス銀行(CommBank)は、1兆900億豪ドル(約6930億円)以上の資産を持つオーストラリア最大の銀行である。

 

同銀行は最近、「炭素管理ソリューション」企業であるCoGo社と提携し、顧客の買い物とその買い物が引き起こす二酸化炭素の量を関連付けるプログラムを開始した。

 

また、平均値を超えた場合には、警告を表示する機能も備えている。

 

これらの機能は現在、同銀行のオンラインバンキング・プラットフォームの一部となっている。

 

CommBankは、顧客が手数料を支払うことで、銀行が顧客に代わってカーボンフットプリントを相殺することを許可するオプションまで提供している。

 

同社によると、全国平均のカーボンフットプリントは1人あたり1,280キログラムで、持続可能な二酸化炭素排出量とされる1人あたり200キログラムから大きくかけ離れている。

 

同社は、一人当たりの二酸化炭素排出量をさまざまな尺度で表示し、計算している。

 

例えば、木を何本伐採したか、自動車を何キロ走らせたかなどが、その人のカーボンフットプリントと同等であることを示している。

 

コモンウェルス銀行グループのリテールバンキング・サービス担当エグゼクティブであるアンガス・サリバンはこう述べている。

 

「当行の豊富な顧客データとCoGo社の業界をリードする炭素排出量測定機能を組み合わせることにより、お客様に透明性を提供し、お客様が環境負荷低減のために実行可能な措置を取ることができるようになる」。


カーボンフットプリント・トラッカーが提起するプライバシーとセキュリティへの懸念
CommBankのカーボンフットプリント・トラッカーは、アプリの形でも提供されている。

 

このアプリは、銀行の声明にあるように、顧客の二酸化炭素排出量を個別に分解し、それを光熱費、交通費、個人的な買い物などの支出カテゴリーに分類して表示する。

 

このアプリは、自動車よりも公共交通機関を利用する、再利用可能なバッグを使用する、家庭での再生可能エネルギーに切り替えるなど、環境への影響を低減する方法をユーザーに提案する予定だ。

 

CommBankの戦略投資・変革担当ゼネラルマネージャーであるベン・モーガンは、CoGoに全顧客データを提供し、自分の支出がどのように環境に害を与えているかについての「個別化された詳細な情報」を提供すると述べている。

 

「顧客のカーボンフットプリントは、個人化された支出データ、CommBankの商品を使った取引行動などを考慮した推定値です」とモーガン

 

「そして、CoGoから提供された業種ごとの排出係数データを各取引に割り当てて、カーボンフットプリントを算出することができます。」

 

これが意味するところは、人々がお金をどのように使うべきかを左右するために、銀行が個人の顧客データを企業に自主的に渡すということだ。

 

また、同行はいわゆる気候変動緩和への支援に関しても、偽善的であるという批判を浴びている。

 

オーストラリアの環境保護団体マーケット・フォーセースは、CommBankがいまだに石炭、石油、ガスの新規プロジェクトに多額の融資を行っていると指摘した。

 

同団体は、同銀行が2016年以降、オーストラリアの主要な化石燃料企業に、数百億オーストラリアドルを注ぎ込んでいると主張している。

 

ニューサウスウェールズ州議会議員で保守党「ワン ネイション」のメンバーであるマーク・レイサム氏は、「銀行の支出による枯れ木をそんなに心配するなら、なぜこの無能者たちが銀行をまったく運営していないのか」と質問している。