ロシア国民は食料価格の大幅なインフレに直面している

     Russian People Face Drastically Inflated Food Prices
2022年4月6日、モスクワのスーパーマーケットで買い物をする人。(Natalia Kolesnikova/AFP via Getty Images)

 

【NTD/エポックタイムズ】BUSINESSニコラス・ドリンジャー 2022年4月9日

https://www.ntd.com/russian-people-face-drastically-inflated-food-prices_763868.html

 

ロシアでは、西側諸国全体の食料価格インフレ率を上回る水準で食料価格が急騰しており、ウクライナ戦争を続けるロシア人は個人所得の異常に高い部分を食料に費やすことを余儀なくされている。

 

国連食糧機関のロシア連絡部長はロイター通信の取材に対し、ロシア国民は可処分所得の平均40%を食糧に費やしており、侵攻前に比べて食糧への割合が2倍になっていると述べた。

 

ロシア政府のデータによると、国際的な制裁によりロシア連邦内の身近な食料の供給が減少したため、食料価格のインフレ率は4月初めまでに18.75%(欧州連合は7.5%)に達したという。

ロシアは独自の食糧価格インフレ危機に直面しているが、侵攻によりロシアとウクライナ双方から主食用穀物の輸出が絶たれた結果、多くの地域が同様の苦難に見舞われている。中東・北アフリカ諸国では、東欧諸国からの小麦輸出に依存する国が多く、小麦危機が叫ばれている。


ロシア国内では、欧米の制裁で大きな打撃を受けたロシア経済全体が、食糧価格の高騰を最も深刻な症状の一つとして捉えている。

ルーブル(ロシアの不換紙幣)は当面、3月の底値から回復しているが、ロシア経済は欧米の対日輸出の遮断や欧米金融機関のロシア国家に対する取引拒否に悩まされている。