石油の輸出はロシア経済のクッションとして役立っている ―IMF

Oil Exports Helping Cushion Russian Economy: IMF

PIXABAY

【Insider Paper】AFPO2022年10月11日 

https://insiderpaper.com/oil-exports-helping-cushion-russian-economy-imf/

 


10月11日(火曜日)に発表された最新の国際通貨基金IMF)の予測によると、石油の輸出と比較的安定した内需により、ロシアの景気後退は予想よりも深刻ではないだろうという。

 

IMFは、ロシア経済は第2四半期に年率換算で21.8%縮小したが、年間では3.4%の縮小にとどまると予測している。

 

これは、IMFが6月に予測した年間6%の落ち込みから大幅に改善された。

 

IMFは最新の世界経済見通しで、「ロシア経済の縮小は、原油輸出と内需の回復力、財政・金融政策の支援強化、金融システムの信頼回復を反映して、以前の予測よりも緩やかである」と述べている。

 

西側諸国は、2月24日のウクライナ侵攻以来、ロシアに対して一連の経済制裁を採用している。

 

この制裁は今のところロシアの石油輸出にはほとんど影響を与えていないが、一方でモスクワは制裁の報復としてヨーロッパへの天然ガス輸出の大半を断たなければならないようだ。

 

西側諸国によるロシアの石油からの離脱のための努力も、限られた影響にとどまっている。

 

IMFは、「欧米企業がロシアの石油購入を減らしたため、ロシアの石油は世界市場価格より割安で中国とインドに迂回させられた」と述べている。

 

また、ロシアは自国経済を守るため、深刻な制裁措置や、ルーブルを守るために為替を大幅に制限するなど、金融・財政政策を進めてきた。

 

2023年、IMFはロシア経済が2.3%縮小すると予想しており、7月に予測した3.5%縮小から改善されるとしている。

 

IMFは、ロシアの侵攻の影響により、ウクライナ経済は今年35%縮小すると予想している。

IMFはまだ2023年のウクライナの見通しを立てていない。

 

IMFは「紛争はヨーロッパに深刻なエネルギー危機をもたらし、生活コストを急激に上昇させ、経済活動を阻害している。

 

「より広範には、紛争はまた、世界市場での食糧価格を押し上げ、世界中の低所得世帯に、特に低所得国で深刻な苦境を引き起こしている」と付け加えた。