十字架と復活と、過越の祭りと

昨年も、イエス様が12弟子と十字架に架かる前日にとられた最後の晩餐は、過越の祭り(Passover)の食事だったということを書いていたと思うが、あれからもう1年経っているとは驚く。1年が早い。年々、御国に行く日が近付いている予感。

今日は、フィリピンではイエス・キリストが十字架に架けられたことを記念するグッドフライデー(受難日)という祝日だ。日本の教会でも、祝日ではないが受難日と呼んでいる。

そしてまた、それと時期がリンクしているのが、出エジプトを記念するイスラエルの民の三大例祭の一つ“過越の祭り”で、旧約聖書時代から(中断していた時期もあるが)今もなお殆どの人々が行っている。(基本的には)実家に集まって(今年は)本日3日の夕刻に過越の食事をする。

過越の食事、現代ではこんな感じ。
また、イエス様と12弟子の最後の晩餐の時代は、コの字型のテーブルに皆、床に寝そべって寝食べするスタイルだった。だからダ・ヴィンチ画の『最後の晩餐』のような長ーい机に13人横並びで椅子に座って食べていたのではない。

うちの今晩の食卓は昨日のカレーの残りとゴーヤチャンプルだったが……。

ここで、クリスチャンがイエス・キリストの十字架と復活を覚えるイースターの時期と、このイスラエルの(出エジプトを祝う)過越の祭りの時期が重なっているのは、時代としては大きな隔たりがあるのだけれど、実は双方、イエス・キリストの十字架のあがないを表している。
出エジプト時の“過ぎ越し”の出来事が、それよりはるか後に起こるイエス・キリストの救いのひな型として予兆されていたということで、時代が後先になっている。

いずれにせよこの時期、イエス・キリストの十字架と復活によってすべての人のための罪の贖い、救いが与えられたことを心から感謝する時です。

また、彼らが食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福して後、これを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取って食べなさい。これはわたしのからだです。」また杯を取り、感謝をささげて後、こう言って彼らにお与えになった。「みな、この杯から飲みなさい。これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです。」(マタイ26:26-28)

今、私たちクリスチャンは教会で、この箇所でイエス・キリストが言われたことを守って「聖餐式」として行っている。
ボホールの教会では、パンは“スカイフリッカー”ぶどうの実で造ったものの杯は“水で溶かした粉末ぶどう味ジュース”で行っている。日本だと食パン(あるいは聖餐式用のパン)と100%グレープジュースを使う場合が多い。